先日の燕岳に続いて残雪期登山の北アルプスへ!
今回はゴールデンウィークの蝶ヶ岳に登ってきた。
三股駐車場から蝶ヶ岳へ
土曜日の夜に山友達をピックアップし、蝶ヶ岳の登山口である三股の駐車場に到着したのが深夜頃。すでに満車に近い状態ではあったが、ポツリポツリと空いている箇所があり、無事に車を停めることができた。
車内で仮眠をとった僕たちは、準備を済ませて6時くらいに駐車場を出発した。しばらく歩いたところにある三股の登山口で登山届を記入・提出し、山頂へ向けて出発。
しばらくは緩やかな沢沿いを歩き、つり橋を渡った先くらいから登山道らしくなってきた。
ゴジラみたいな木。
ゴジラというよりもティラノサウルスじゃないかなぁ。
まめうち平の先でアイゼン装着
高度が上がるにつれ、所々に残雪が見られるようになってきた。まめうち平の少し先の急斜面の手前でアイゼンを装着した。雪は結構緩んでいたが、それほど歩きづらいというわけでもなかった。
ただ、所々で急斜面をトラバースしていく場所があり「足を滑らせたら・・・」と適度な緊張感を味わうことができる。
今年に入って雪の斜面を何度か登っていたこともあり、終盤の急登もそれほど苦にはならなかった。
最後の登りを終えると、ハイマツの緩やかな道が蝶ヶ岳ヒュッテへと続く。
蝶ヶ岳ヒュッテに到着
蝶ヶ岳ヒュッテは山頂直下の山小屋で、小屋から頂上までが非常に近い。徒歩5分くらいあれば頂上まで行くことができる。
昔は蝶槍という現在とは別の場所が山頂とされていたが、ちゃんと測ったらこっちのほうが高かったということで小屋から歩いてすぐの場所が山頂になったらしい。
蝶ヶ岳にテントを設営
GWの蝶ヶ岳へ登った方のYoutubeの動画では、この時期は涸沢方面が賑わっており、蝶ヶ岳は穴場であるという解説だったが、どうやらそれは古い情報だったのかもしれない。僕たちが到着した段階で余裕をもってテントを張ることができる場所は雪の上しか残されていなかった。
テント場利用は1人700円(トイレ代込み)。
まあ吹きっ晒しの地面に張るよりも、ハイマツが風避けになってくれそうな雪上のほうが、風が強くなっても安心だろうということで、比較的平らなところにモンベルステラリッジ2型を設営した。
とりあえずテントを設営し、穂高連峰と槍ヶ岳がのぞめる絶景スポットに移動した。
眼前に広がる穂高連峰と槍ヶ岳
この場所は雑誌や本などで何度か目にして知っていたが、やはり本で見るのと実際に見るのではスケール感がまったく違っていた。
左から前穂高岳、奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳。そしてカール状にくぼんでいるところが涸沢カール。涸沢のテント場はここからは見えなかったけれど、多くの登山客で賑わっていたはずである。
蝶ヶ岳登頂!
蝶ヶ岳の場合、ピークハントはオマケ。
テント場から徒歩数分で山頂に到着する。
天候悪化・・・
翌日の昼くらいから天気が崩れるという天気予報はどうやら外れてしまったようだ。
僕たちが到着した昼過ぎには既にたくさんの雲が空に広がっていて、夕方にさしかかる頃には空全体が雲に覆われてしまった。
風も少しずつ強くなってきた。
就寝
テント場周辺はすっかりガスに覆われてしまったが、時折ガスの切れ間から安曇野の夜景が見えた。もっと暗くなってから撮影したかったが天候が崩れてきたため、テントに戻ることにした。
晩御飯を食べ、特にすることもなくなり20時くらいにシュラフに入った。
テントを揺らす風はどんどん強くなり、パラパラとフライシートを叩く雨音もしだいに強くなってきた。昨年の北岳を彷彿とさせるなかなかの強風だったが、この手の状況はさすがに慣れてきた感もあり、持ってきたiPhoneのイヤホンから音楽を流してそのまま眠ることにした。
起床
朝4時前に目が覚めた。テントを揺らす強風はまったく弱まっておらず、空は薄暗いグレーのままだった。あいにくの空模様で外に出る意味もなくなってしまったため、改めて眠ろうとしたものの、完全に目が覚めてしまった。
しかたなく朝食を食べ、コーヒーを飲み、テント内の片付けを開始した。
下山
風雨が弱まったタイミングを見計らって、テントを撤収した。自分のテントを片付けたあとは、仲間のテントの撤収を手伝い、残念な天候のなか下山することに。
下山の途中で滑落した男性が救助されている場面に遭遇した。通りがかりの経験豊富そうな方が滑落した男性の応急処置を行い、滑落した男性の奥さんがレスキューを依頼していた。幸いこの男性は数カ所の打撲で済んでいたようで、命に別条はないようだった。
その後しばらく進んだところで、遠くからヘリコプターの音が聞こえてきた。
無事に救助されたようで安心した。
下山後は「ほりでーゆ~四季の郷」で温泉に入り、レストラン四季の郷で昼食をいただいた。あまり天気に恵まれた山行だったとは言えないが、蝶ヶ岳から見える穂高連峰と槍ヶ岳などの絶景は格別だった。
機会があれば夏にもぜひ訪れたい場所だと思った。
おまけ
電動ジンバルは手ぶれが極限にまで抑えられて非常に便利なんだけど、使わない時の収納に少々難儀した。撮りたい時にすぐ取り出せ、登山の邪魔にならない収納が今後の課題かな。