4月30日から3日間の休みを取り、蝶ヶ岳・常念岳の登山口である三股からふたつのピークを踏む周回コースを歩く計画を立てていた。
ところが天気予報をチェックしてみると北アルプスは大荒れの可能性大・・・。
残雪期は天気が荒れれば猛吹雪になる可能性がある。僕のようなにわかハイカーはあらゆるリスクを想定して無理のない登山を心掛けなければならない。
そんなわけで、せっかく連休まで取って計画・準備してきた登山ではあるものの、無理に決行してトラブルに発展する事態だけは避けたいと思い断念。
その代わりに比較的近くで天気の良さそうなところに写真でも撮りに出かけようと考え、目的地をインターネットで探すことにした。
富士山の撮影スポットに行く
富士山の撮影スポットは無数に存在しているが、色々と検索した結果、千円札や旧五千円札の裏の絵に採用されている本栖湖からの富士山がなかなか良さそう。
ちょうど近くで富士芝桜まつりが見頃を迎えそうだったし、その先の白糸の滝もそれほど遠くない。
こうして今回の旅の計画は決まった。
本栖湖へ
行き先をなかなか決められず、家でぐだぐだしていたしていたせいで本栖湖周辺に到着した段階で時刻は16時をまわっていた。
本栖湖の撮影スポットは、浩庵キャンプ場のすぐそばである。
カーナビの設定は浩庵キャンプ場にしておけば問題なく案内してくれるはずだ。
目的地周辺には普通車数台と軽自動車数台の駐車スペースがあり、少し先の本栖湖公衆トイレにも3台ほどのスペースがある。(トイレは基本的に利用する人用)
道路脇に駐車してサクッと撮影して立ち去る人も結構いた。
この日は天気も良かったため、本栖湖の湖畔に設営できるキャンプ場は多くのキャンパーで賑わっていた。確かにここはかなり良いロケーション。
今年の夏は仲間とここにキャンプに来ても良さそうだ。
中之倉峠の展望台へ
駐車場から降りると本栖湖と富士山が眼前に広がるが、本栖湖公衆トイレのすぐ横にある登山口から少し登ると、見事な展望台があり、本栖湖と富士山を一望することができる。
標識には徒歩30分程度とあるが、そこまで時間はかからなかったと思う。ただ、勾配は結構あって意外と疲れる。
これを登山といってよいのか微妙なところだが、今年に入って初の山登り。思っていた以上に体も足取りも重い・・・。
展望台に到着。
中之倉峠の展望台からの眺めは見事だった。
先客が1名いたが、あとは下山時に2名ほどすれ違っただけ。
なかなかの穴場スポットなのかもしれない。
「ここが千円札・旧五千円札の裏の絵かー」とこの時は思っていたが、どうやら違うらしい。
その辺については記事の最後に・・・。
日没後は「富士展望の湯ゆらり」へ
この時期の富士山は夕日に照らされてもそれほど赤く染まらないらしい。
・・・ということを展望台にいた方に伺い、それなら日没まで待つまでもないなとサクッと下山。確かに日没時の富士山はあまり赤く染まらなかった。
日没後は気温が一気に下がり、寒くなってきたため、車を「道の駅なるさわ」に向けて走らせた。
本栖湖から30分弱くらい来た道を戻り、道の駅なるさわの奥にある「富士展望の湯ゆらり」で1日の疲れを癒すことに。
道の駅「なるさわ」で車中泊
じっくり温泉に浸かり、冷えた体を温めたのち、大食堂で食事を食べ、車を道の駅なるさわの駐車場に移動させ車中泊。
道の駅なるさわのすぐそばにセブンイレブンがあって、そこでビールとつまみを買って一杯ひっかけてから眠ろうかと思ったが、睡魔には勝てなかった。
眠っている途中、あまりの寒さに目が覚めてしまったが、念のために持ってきた寝袋に入ると快適な温度になり、深い眠りにつくことができた。
※道の駅なるさわは車中泊が禁止されているというネットの書き込みがあったため、事前に自治体に問い合わせたところ「トラブルは自己責任で」という前提であれば問題ないということだった
起床
2日目は再び本栖湖の中之倉峠へ登り、富士山と日の出を撮影するつもりだった。
道の駅なるさわを3時過ぎに出発し再び本栖湖へ。
富士山と日の出を撮りに中之倉峠の展望台へ
しばらく車内で暖をとり、中之倉峠へ向けて出発。まだ登山道は真っ暗だったため、持ってきた登山用のヘッドライトと懐中電灯で先へ進んだ。
4時30分くらいに展望台に到着。僕以外誰もいない。やっぱり穴場かもしれない。
空が少しずつ色づいてきた。
そして右から大量の雲が・・・。
雲「はいざんねーん!」
悪い予感は的中。
日の出のタイミングで富士山が雲に隠れてしまった・・・。
無念の下山
富士山が雲に覆われて見えそうにない。
日も登りきってしまったし、これ以上ここにいても意味がない。
下山して駐車場で朝飯を食べていると、雲が少し取れてきた。
やはり昨日同様に上空は風が強く吹いているようで、雲の動きが結構早い。
2日目はこの後に富士芝桜まつり、白糸の滝と行く場所が2箇所あるため、朝食後に少し写真を撮影したのちに、富士芝桜まつりの会場に向けて出発した。
千円札と旧五千円札の裏にある富士山について
お札の裏の絵は、岡田紅陽という大正から昭和にかけて活躍した写真家が撮影した「湖畔の春」という写真がモデルになっている。
帰宅後に千円札の裏と自分の写真を幾つか照らしわせてみたものの、画角がなかなか一致しない、おかしいなと思ってネットを検索してみたところ、湖畔の春は中之倉峠の展望台から撮影した写真ではないということがわかった。
どうやら湖畔の春は、中之倉峠の展望台の手前から、少し先に歩いたところにある岩の上から撮影されたものらしい。
この情報を知ったことによって、
- 逆さ富士の撮影
- 日の出の撮影
- 湖畔の春と同じ画角からの撮影
・・・という本栖湖に再訪する理由が3つもできてしまった。
GW後半の本栖湖オススメプラン
- 5月2日仕事終了後に車で道の駅なるさわへ移動し車中泊
- 翌朝に本栖湖の中之倉峠に登り富士山と日の出を撮影
- 富士芝桜まつり会場へ移動(GW中は開場が早い)
- 白糸の滝へ
- 東名高速道路で東京方面へ