20年以上前に購入したレッドウィングのアイリッシュセッター。
当時の僕からすれば1足数万円するブーツは非常に高価で、購入を決断するまでに結構悩みました。そんなブーツだったはずなのに、これまでこれといった手入れをしないまま劣化していくのを放置してきました。
購入当時はこまめにメンテナンスすれば長持ちするなんて知りませんでしたし、ネットが発達して簡単に情報を得られるようになっても知ろうとは思っていませんでした。
その後もブーツはどんどん傷んでいきますが「この靴を何とかしなければ」とは思わず「機会があれば同等の新しいブーツを…」と考えるようになっていました。
- Amazonプライムデーで新しいアイリッシュセッターを購入
- 古いアイリッシュセッターを捨てようと思ったら…
- ボロボロのアイリッシュセッターを復活させる
- アイリッシュセッター 875のビフォーアフター
- 今回の手入れで使った道具
Amazonプライムデーで新しいアイリッシュセッターを購入
そんなわけで先日行われていたAmazonプライムデイのセールで「何かお買い得品はないかな」と検索していたところ、レッドウィングの各種ワークブーツが20%引きで購入できることが分かり、思わずポチってしまいました。
レッドウィングのアイリッシュセッターは、レッドウィングの中でも人気のラインナップ。なかでも1990年代に日本国内で流行した時の赤色の強いモデルが未だに根強い人気らしく、現在は8875という型版で販売されています。
従来の875はここまで赤くないようですが、僕は流行していた際に影響を受けた世代なので、アイリッシュセッターと言えば赤茶色のこの色味しか考えられません。
注文時に表示価格の41,690円から20%割引が適用され、実際の販売価格は33,352円になりました。(現在は通常価格です)
僕が購入した段階での価格ドットコムの最安値は37,521円だったので割と割安に買えたのではないでしょうか。
古いアイリッシュセッターを捨てようと思ったら…
新しい8875が届いたことだし、ボロボロの875は処分かな…と下駄箱から出してまじまじと見ていたら、このまま捨てるのは勿体ないような気がしてきました。
インターネットでブーツのメンテナンスについて調べてみたところ、素人でもそれなりに何とかなりそうだということが分かったので、20年以上まったく手入れをしてこなかったアイリッシュセッター 875を復活させるために色々と試してみることにしました。
ボロボロのアイリッシュセッターを復活させる
まずは靴紐を外します。
実際はレザーの臭いしかしませんがボロボロで臭そうです…
この半円犬タグは1990年代中期(~1996年頃)に発売された、国内販売数がもっとも多いアイリッシュセッターに使用されたタグのようです。
つま先は傷だらけで色が落ちてしまっています。
オイルを入れてないのでカサカサです。
サイドもご覧の通り…。
モックトゥの部分も割れてしまっています。
後から見ると右足のほうは型崩れしていて、さらに踵部分の色落ちが酷いです。
ソールの目減りは許容範囲内だと思います。
ただミッドソールとアウトソールの接着部分にラインが入っているので、このまま履き続けたら剥がれてしまう可能性がありそうです。
ソール全体はまだまだ使えそうな印象です。
…というわけでAmazonでポチったメンテナンス用の道具が届いたので早速やっていきたいと思います。
馬毛ブラシで埃やゴミを取り除く
まずは馬毛ブラシを使ってブーツの外側の埃やゴミを取り除きます。
靴紐を通すリングの裏側にかなり埃が溜まっていました…。
LEATHER AND SADDLE SOAPで水洗い
埃を落としたあとは、汚れ落としで気になる箇所を拭きとってから水洗いする…という手順でしたが、汚れ落としがAmazonから届かなかったので、そのまま洗いに入りました。
YouTubeでは劇的な洗浄効果が期待できる「オキシ漬け」なる豪快な丸洗い動画が公開されていますが、失敗したら嫌だなと思ったので今回は普通に洗いました。
水に濡らしたスポンジで泡立てながら優しく洗います。
ソールのサイドの汚れはブラシでゴシゴシ洗いましたが落ちませんでした。
タオルで全体の水分を拭きとり、中まで水は入っていませんが念のため新聞紙を突っ込んでブーツの形を整えました。
タオルを首から下げた風呂上がりのオッサンのような佇まいです。
モックトゥ部分の割れとつま先の色落ちが気になります。
ラナパー・レザートリートメントを塗る
ブーツが乾いたのでラナパー・レザートリートメントを塗ります。
水洗いして更にパサパサになったアイリッシュセッターに潤いを補給します。
パッサパサ状態だったので、これでもかというくらいに塗りました。
オイルを入れている間にAmazonで注文していたシューキーパーが届いたので新聞紙を抜いてこちらを入れます。
買った後に気付いたのですが、レッドウィングに適した踵部分の高いシューキーパーがあるみたいですね…。
Boot Black SHOE CREAMのCAMPARI(カンパリ)で補色
しばらく時間を置いて、浸透しきらなかったオイルを布でふき取って、豚毛ブラシでブラッシングしましたが、色落ちしていた箇所が気になったので、カラークリームを塗って様子を見ることにしました。
つま先部分と踵部分に塗ってみましたが、色が若干ミスマッチのような気がしたので、濃くならないようにブラシで伸ばしました。
割れたモックトゥを皮用接着剤で補修
ラナパーを塗ってパサパサだったアイリッシュセッターに潤いが戻ってきましたが、モックトゥ部分の割れが気になったので、皮革用の強力接着剤で補修することにしました。
爪楊枝を使って割れた部分に接着剤を付けて指で押さえて接着していきます。つま先部分は潰れてしまって補修のしようがなかったので諦めました。
アイリッシュセッター 875のビフォーアフター
…というわけで洗ってケアして補修して、僕ができることはやり切りましたので、最後にビフォーアフターで締めたいと思います。
撮影日と時間帯が異なるため、アフターの方が若干盛り気味な写真になっていますがご了承ください。
パサパサでくすんだ赤茶色だった手入れする前のアイリッシュセッターが…、
ご覧の通り、深みのある赤茶色に復活しました。
ガサガサだったつま先部分は、
傷や黒ずみは残っていますが、だいぶ良くなりました。
つま先のサイド部分も、
ご覧の通り。
ひび割れていたモックトゥ部分も接着したので目立たなくなりました。
踵部分の擦り切れも、
ラナパーとカラークリームで傷が目立たなくなりました。
…というわけで「もうこれは履けないな」と思っていた状態から普通に使える状態に復活してしまいました。
これなら8875を買うお金で違う型のレッドウィングを買っても良かったですね…。
今後は手入れ前のような酷い状態にならないように定期的にメンテナンスしていきたいと思います。そして新しく買った8875のほうも手入れしながら経年変化を楽しんでいきたいと思います。
今回レッドウィングについて調べていく中で、新たに気になるブーツを見つけてしまいました。
レッドウィングのベックマン。
なかなかのお値段なので、ヤフオクやメルカリなどで状態の良い中古品を探してみたいと思います。