
2025年7月25日に山梨県富士吉田市で開催された、富士登山競走の五合目コースに参加してきました。
富士登山競走は以下のふたつのコースがあり、山頂コースは五合目コースを2時間20分以内にゴールした人がエントリーすることができます。
- 山頂コース:富士吉田市役所~吉田口登山道~山頂に至る約21km(標高差約3,000m)
- 五合目コース:富士吉田市役所~吉田口登山道~五合目に至る約15km(標高差約1,480m)
昨今の富士山舐めプ登山の報道に怒り心頭のネット弁慶の方々が見たら卒倒しそうなレースですが、今年で78回目を迎える歴史あるレースです。
fujimountainrace.city.fujiyoshida.yamanashi.jp
スタートしてからゴールまで下り坂が一切ないことから「日本一くだらない大会」と呼ばれたりもするそうです。
そんな富士登山競走は、毎年エントリー開始と同時に熾烈なクリック合戦が繰り広げられる人気の大会ですが、今回運よくエントリーできたので有給休暇を取得して前日の午後から現地に向かいました。
富士急トラベルのバスで宿泊先へ
富士登山競走の五合目コースは8時30分スタートなので、横浜から公共交通機関で移動しようとすると当日の早朝出発では間に合いません。
そこで現地までのバスとホテルがセットになった富士急トラベルの「アクセスバス・宿泊プラン」を申し込みました。
宿泊先までのバスは、木曜日の16時に新宿駅前を出発するため、午前中で仕事を切り上げて帰宅し、着替えて新宿に向かいます。
バスに乗り込むと、いかにもこれから走りますといった雰囲気の人だらけで「なんか場違いなバスに乗り込んでしまったな…」という気分になりました。
東横INN富士河口湖大橋にチェックイン

バスは予定通りに高速道路を走り、東横INN富士河口湖大橋に到着。
チェックインを済ませて部屋で一息。
近所のコンビニで晩御飯と翌朝の朝食を購入
ホテルの近くにローソンがあったので、晩御飯と翌朝食べる朝食用のおにぎりなどを購入して部屋に戻りました。
寝るまでに時間が結構あったのでテレビをつけますが、何らかの映像が流れて画面の端にそれを見ている芸能人がワイプで抜かれる…みたいな番組ばかりで面白くなかったのでBSのチャンネルをザッピングしながらベッドでゴロゴロしていました。
あと知らなかったんですが山梨県って民法が2チャンネルしかないんですね。
レース当日
朝5時くらいに目が覚めたので、シャワーを浴びて朝食を食べてホテルの前を出る送迎バスの出発時間までテレビのニュースを見て時間を潰しました。
送迎バスで富士吉田市役所へ
送迎バスの出発時間の7時10分が近付いてきたので、ロビーでチェックアウトを済ませて外に出てみると、すでにバスが到着していたので乗り込みました。
出発時間よりも早く選手が集まったので数分前倒しでホテルを出発。

7時25分くらいに富士吉田市役所に到着しました。
2種類の手荷物を預ける

富士吉田市役所周辺は五合目コースを走るランナーでごった返していました。
みんな速そうです。
手荷物はゴールの五合目で受け取ることができる小さめのビニール袋(緑色)と、ゴール後にバスで移動する富士北麓公園で受け取る大き目の袋(半透明)にそれぞれ荷物を入れて預けます。
レースは8時30分スタートで、手荷物預かりは8時まで。
手荷物を預けたあとは整列の放送が入るまでスタート地点周辺で時間を潰しました。
スタート

整列の放送が入り、スタートブロックのプラカードを持ったスタッフのもとに集合します。僕はIブロック(Hブロックの次)からのスタートです。

富士吉田市長の自虐ギャグを交えた開会宣言と、選手代表のエイエイオーの号令などを行ってランナーの士気があがったところでレーススタート!

下り坂が一切ないレースでも序盤はそれなりに飛ばせるだろうと思っていましたが、最初の直線を600mほど走って左折したところから早々に登り坂が始まり、出鼻をくじかれました。
浅間神社

浅間神社の手前で少しだけフラットな区間がありましたが気休め程度でした。
まだそこまでペースを落とさずに走れる区間ではありますが、どこまで突っ込んでいいのか分からなかったので無理のないペースで走りました。
中の茶屋

そんなこんなで中の茶屋。
すでに結構疲れていて体はオーバーヒート気味。給水地点で背中に水をぶっかけてもらったら少しだけ元気になりました。
しかしその元気は長続きしません。
ここから先はさらに傾斜がきつくなるロード区間の最難関です。
馬返し
スタートから2時間17分。
目標にしていた「馬返しまで歩かない」をなんとか達成しましたが、ベースのスピードが遅すぎるため結構な時間を要してしまいました。
五合目の佐藤小屋まで続くトレイル

馬返しから先は本格的な登山道で、走れる場所はごく僅かしかありません。
心配していた渋滞もほとんどなく、自分のペースで登り続けましたが、馬返しまでに蓄積した疲労が響いてなかなかペースを上げることができませんでした。
平坦な場所は走りましたが、走ろうと思えば走れた場所、追い抜こうと思えば追い抜けた場所など、タイムを削れる場面は結構ありましたが自分をプッシュすることができませんでした。
ゴール

…というわけで2時間28分弱でゴール。
翌年の山頂コースにエントリーするための2時間20分切りまで8分ほど足りませんでした。

ゴール後は吉田口五合目方面にトボトボと歩き、手荷物を受け取り汗拭きシートで汗を拭き取り、最低限の着替えを済ませてシャトルバスの乗り場に向かいます。

ニュースで話題になった吉田口五合目の鉄製ゲート。
軽装登山者のニュースを見て腹を立てている方々が見たら卒倒しそうな恰好をした参加者たちが続々とゲートから出てきますが、登山者や周囲の方々は完全スルーでした。
ゴール後はシャトルバスで富士北麓公園に移動し、預けていた手荷物を受け取り、帰り支度をして新宿行のバスに乗って帰りました。
バスは東京の手前当たりから渋滞につかまり、ノロノロ運転が続きましたが15時過ぎくらいには新宿に到着。

昼を食べていなくて腹ペコだったので、バスを下車してから歩いてすぐのところにあった桂花ラーメンに入って太肉麺(ターローメン)を注文!
大量に発汗して塩分を欲していたからだと思いますが、元々美味いラーメンが悪魔的な美味さでした。
桂花ラーメンは横浜のビブレの地下にあった時はよく通ったんですが、だいぶ前に撤退してしまって東京に行かないと食べられないんですよね。再進出してくれないだろうか…。
おわりに
今回のレースに向けて春先から練習をすべきでしたが、仕事が色々とバタついて精神的に疲れていて追い込んだ練習ができずにジョグだけの日々が続きました。
もっと追い込んだ練習を行い、かつ体重を60kg台まで落とすことができればもう少し良いタイムで完走できたのではないかと後悔しています。
また、ゴール直後はベストを尽くしたつもりでいましたが、帰宅後や翌日になっても体にそれほど疲労が溜まっていなかったので「もっとやれたのでは?」と思うようになりました。
…というわけで最後の悪あがきとして昨年に続いて富士山クライムランに出走することを決めました。
こちらは富士登山競走よりも距離が短いぶん、翌年の富士登山競走の山頂コースエントリー権を得るためには2時間以内の完走が必須です。
昨年は6分ちょっとオーバーしてしまい2時間切り失敗に終わりましたが、今年はもう少しタイムを縮められると思うので、坂道ダッシュや階段ダッシュをポイント練習に入れてレースに備えたいと思います。
