栃木の日光東照宮の脇道を入った先に雲竜渓谷へ続く道があります。
ちょうど今くらいから2月の上旬にかけて、雲竜渓谷の最奥地にある滝がバキバキに凍りついて見頃を迎えます。
上記の写真は2年前の2月に雲竜渓谷に実際に行ってきた際に撮影したもので、当時よく使っていたPHOTOHITOという写真投稿サイトに掲載しました。
PHOTOHITOに登録した時は、写真を投稿してみんなに見てもらうサービス程度にしか認識しておらず、細かい規約には目を通していませんでした。
今回は、僕が利用規約をちゃんと読んでいなかったために起こった、防ごうと思えば防ぐことができた嫌な出来事について書いてみました。
価格.com運営のキュレーションメディア「icotto(イコット)」に僕の写真が使われていた
そろそろ今年も雲竜渓谷が見頃だけど、関東周辺でほかに滝が凍る氷瀑(ひょうばく)が見れる場所はないかな?と検索してみたところ、icotto(イコット)というキュレーションメディアがヒットしました。
クリックして記事を見てみると「氷の芸術!凍った滝「氷瀑」が見られる全国のスゴイ滝10選(リンクは魚拓)」というタイトルで、全国の氷瀑スポットを紹介している内容になっていました。
記事を読み進めていくと、雲竜渓谷も紹介されていて、そこにはどこかで見たことのある写真が掲載されていて「あれ?」と思った僕は写真の下に書かれていた「出典:PHOTOHITO」という部分をクリックしてみました。
すると僕が以前にPHOTOHITOに投稿した写真が出てきました。
え、こんな使い方いいの?と思い、icottoの運営会社を見てみたところ、価格.comになっていました。
PHOTOHITOの運営も価格.comです。
もしかして・・・と思いPHOTOHITOの利用規約を読んでみたところ、グループサイトで無断使用しますよという文言が記載されていました。
PHOTOHITOは価格.com関連メディアの無料素材集なの?
僕はPHOTOHITOはユーザーが写真を公開できるフォトストレージ的な場所、またはユーザー同士の交流の場所だと思っていたのですが、どうやら違ったようです。
第5条 画像の権利について
お客様がphotohito.comサイトへ投稿を行った時点で、当該画像の国内外における複製権、公衆送信権、譲渡権、翻訳権・翻案権、二次的著作物の利用に関する原著作者の権利等の全ての著作権その他の著作権法上の権利を、お客様が当社及び別途当社が指定する当社グループに対して無償且つ当該画像の著作権の存続期間満了時まで利用することを許諾したものとします。
(中略)
前各項に基づき、当社、当社グループまたは当社から再利用許諾を受けた第三者(以下「当社パートナー」といいます。)が、お客様の投稿画像を当社のサイト内や提携サイトへのコンテンツ提供、その他様々な方法で利用する場合がございます。この際、お客様の投稿画像の一部を要約・抜粋したり、サイズ変更・切り抜きを行うなど一部改変したり、また、著作者の表示を省略等する場合がございますのでその旨ご了承ください。
PHOTOHITO利用規約より一部引用
PHOTOHITOには僕の写真よりも何倍も素晴らしい作品がたくさん掲載されていますから、そういう写真も価格.comのグループサイトで自由に使い放題ってことになります。※設定である程度保護をかけることはできます
キュレーターの方からすれば、使っても文句を言われない綺麗な写真がたくさん選び放題なわけですから記事も書きやすくなるでしょうね。
PHOTOHITOの公開設定についての説明にも同様の記述がありました。
人に見せるために投稿するので、公開か限定のみの選択となり、どちらにしても価格.comグループで自由に使われることになります。
写真を色々な場所に掲載してもらうのは喜ばしいことかもしれませんが、連絡もなくに著作者の情報を省略して「出典:PHOTOHITO」では写真の著作者にメリットは感じられません。
icottoに問い合わせたら即座に記事が更新され、翌日に返事が
というわけで「利用規約的になんら問題ない」という対応をされても文句は言えないのかな?といった状況ですが、発見時はそんなことも知らず少々頭に来ていたので、icottoの問合せフォームから「どうなっているのでしょうか」的な質問を送りました。
すると、すぐに記事が更新され、雲竜渓谷の部分がごっそり削除されていました。
そして翌日に運営から返事がありました。
※名前は伏せました
お問い合わせいただきありがとうございます。
icotto事務局でございます。ご返信までにお時間をいただき恐縮です。
お問い合わせいただきましたPHOTOHITOへの投稿写真につきまして、該当記事からの削除が完了いたしましたことをご報告申し上げます。
▼掲載記事
「氷の芸術!凍った滝「氷瀑」が見られる全国のスゴイ滝9選」
https://icotto.jp/presses/5012また確認いたしましたところ、ご指摘いただいた写真の他に『icotto』にて掲載されている写真はございませんでした。
『icotto』に●●様のPHOTOHITOへの投稿写真が掲載された経緯につきまして、ご説明させていただきたく存じます。
『icotto』はPHOTOHITOを運営するカカクコムの事業のひとつで、観光・グルメ情報を発信しております。
この度の『icotto』への掲載につきましては、PHOTOHITO利用規約に基づく●●様の許諾を受けて行われております。
PHOTOHITO利用規約および公開設定の詳細につきましては、恐れ入りますが以下ご参照くださいませ。
・PHOTOHITO 画像投稿者向け規約
http://photohito.com/policyforupload/
・公開設定について
http://photohito.com/help/manual/post/openrange/この度いただきましたお問い合わせを踏まえ、●●様のPHOTOHITOアカウントにて投稿された写真に関しましては、今後『icotto』へ掲載されないよう対応させていただきました。
本件に関しまして、ご不明点や気になる点などございましたらお問い合わせくださいませ。
よろしくお願い申し上げます。
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icotto事務局
PHOTOHITO事務局
まあそういう返事になりますよね。
PHOTOHITOは近日中に写真を削除して解約したいと思います。
時間をかけて現地まで足を運んで撮影した写真を、マウスでクリックするだけで簡単に利用されてしまうのはちょっとどうかなと思うので・・・。
はてなフォトライフはAll Rights Reservedがディフォ
ちなみに、はてなフォトライフは「他人の使用を禁止」がディフォのようです。
ライセンスの指定はフォルダ毎にできますので、ライセンスを適用したいフォルダの編集ページから適用してください。何もしていない場合は「指定なし(All Rights Reserved)」となり、他の人の使用を禁止します。
撮影した写真のライセンスって普通こういうものだと思っていたのですが、そうではないサイトもあるんですね。
無料だから仕方ないといえば仕方ないのですが。
今回の一件で、自分の著作物やデータをインターネット上に預ける場合はもう少し慎重になろうと思いました。
雲竜渓谷は素晴らしい場所なので、興味のある方はぜひ!