2020年になりました。
昨年末くらいから冬山・雪山登山用に色々と道具を購入してきているわけですが、いきなり雪山で使うのはどうかな?と思い、もし雪が降ってもそれほど積もらない(はずの)雲取山に登ってみることにしました。
インターネットでコースタイムを計算しながら検討した結果、1日目は雲取山に登頂し、雲取山荘にテント泊をして、2日目に石尾根縦走路を歩いて奥多摩駅まで歩くというプランを立てました。
ところがこれが最初の段階で頓挫し、当初予定していた計画とはまったく違う登山になってしまいました。(タイトルがネタバレ)
・・・というわけで想定外が連発する新年初登山のスタートです。
早朝の電車で雲取山の登山口である鴨沢バス停へ
まだ薄暗い時間に自宅を出発し、電車を乗り継いで奥多摩駅まで行って、そこからバスで雲取山の登山口の鴨沢バス停まで移動します。
家から歩いて最寄り駅に着いた段階で三脚を忘れたことに気が付きました・・・。
この忘れ物でタイムラプスやカメラを固定した動画撮影などができなくなりました。
鴨沢登山口から雲取山へ
9時20分くらいに鴨沢バス停に到着しました。
身支度を整えて出発します。
雲取山登山は今回で3回目。
以前の2回はどちらも奥多摩小屋にテントを張りましたが、残念ながら奥多摩小屋はすでに閉鎖済み。
閉鎖前にテント泊できなかったのが心残りです。
小袖駐車場の写真は撮り忘れましたが、1月2日の9時過ぎの段階で「ほぼ満車」といった感じでした。
登山口から少し歩いたところに鴨沢ルートの看板が立っていて、ここから本格的な登山道になります。
新しい登山靴「スカルパ モンブランプロ GTX」
新しく購入したアイテムその①は「スカルパ モンブランプロ GTX」です。
前コバが付いた保温材入りの冬靴です。
今シーズンから冬の山にも少しは登ろうと思って購入しました。
僕は冬以外の季節はトレイルランニング用のシューズや軽量なミッドカットの登山用シューズを履くことが多いので、ソールの固い冬靴で歩くことに慣れていません。
登山道を歩くのにそれほど不便は感じませんでしたが、舗装された道路を歩くのは結構大変でした。そして重い!
いつもよりも足が重く感じますが、鴨沢バス停からの登山道は大きな段差がほとんど無いので、坂道を登るように軽快に歩くことができました。
歩行に余裕ができると、周囲に目を向けて景色の変化を楽しみながら歩くことができます。すでに冬ですが出発時間が割と遅いので寒さはそれほど感じません。
歩いている途中で暑くなってきて、着ていたインサレーションウェアを脱ぎ、上半身はドライレイヤーウォームとベースレイヤーのみになりました。
・・・とはいえそんな余裕も序盤のうちだけ。
七ツ石小屋の手前でバテる
テント泊装備を背負って歩くのは8月下旬の夏休み以来で、バックパックも靴も今回が初投入だったので、じわじわと体力が目減りしていきます・・・。
空はこんなに青いのに雲取山登頂に暗雲が立ち込めてきました・・・。
分岐の左、ブナ坂・雲取山方面の道は台風の影響で通行止めになっていました。
この道が健在であれば七ツ石小屋を経由せずに雲取山に向かうことができるのですが、現在選択肢はありません。
もし仮に通行止めではなかったとしても僕は右の七ツ石小屋に向かう道を選んでいたと思います。
なぜかというと久しぶりの重たい装備を背負って歩いていたらすっかりバテてしまい、雲取山荘まで行く気力が失せてしまったからです。
ただ七ツ石小屋は奥多摩小屋が閉鎖した際に「混雑が予想されるため宿泊は事前に予約を入れるように」みたいなお願いを発信していた記憶があったので、予約なしでは受け付けてもらえない可能性がありました。
雲取山を諦め七ツ石小屋をキャンプ地とする
・・・とはいえ僕はもう七ツ石小屋にテント泊する気満々だったので、小屋に着くなり中に入って小屋番の方に予約なしで泊まれるかどうかを確認しました。
すると「冬場はお客さんもそれほど多くないから予約なしで大丈夫です」との返答。
こうして本日のキャンプ地が無事に確定したのでした。
七ツ石小屋は雲取山に初めて登った時に休憩した場所で、2回目は分岐から直接雲取山に向かったため、訪れるのは6年ぶりくらいだと思います。
七ツ石小屋は設備・環境が良い
非常にこじんまりとした小屋ですが山小屋としての環境はなかなかのものです。
水場はテント場のすぐそばにあって天然湧水で飲料可能。
以前訪れた時に衝撃を受けたハードコアなトイレはすでに取り壊され、すごく綺麗なチップ制トイレが建っていました。
トイレは男性用、和式・洋式の3つがあり、トイレットペーパーは備え付けのものであれば便器にそのまま捨てられます。
この時期は寒くて虫も飛んでいないので非常に快適な空間になっていました。
そして小屋の前、テント場からは富士山がよく見えます。
七ツ石小屋のテント場
小屋の奥に入った休憩スペース兼テント場。
早い時間帯に到着してしまうと、休憩中の登山者の方々が入れ代わり立ち代わり訪れるので、大まかな場所取りだけしておいて、しばらく昼食を食べたりベンチに座って休憩したりして時間をつぶします。
熊出没注意のラーメンが最近のお気に入りで、上の写真は塩ラーメン。個人的には味噌ラーメンのほうが好みかな。
今回は素のまま食べましたが、キャベツともやしと豚肉あたりを持ってきて煮込みながら食べたらかなり美味しいと思います。
飲み終わったビールの空き缶は持ち帰らなければならないので「イチゲキ!缶クラッシャー」で空き缶をぺしゃんこにします。
新しいテント(シェルター)「LOCUS GEAR Khufu Tyvek」
テント場が空いてきたのでテント(シェルター)を張りました。
新しく購入したアイテムその②は「ローカスギアのクフタイベック」です。
登山を始めて間もない頃からずっと欲しかったシェルターをついに購入しました。
トレッキングポール1本を使ってワンポールで設営する方法と、2本のポールをAフレームにして設営(別売部品を使用)するふた通りの設営方法がありますが、僕は室内を広く使いたかったのでAフレームで設営しました。(ぶっつけ本番でしたが割と綺麗に張れました)
ローカスギアではインナーメッシュも別売で販売していますが、この時期は飛ぶ虫も這う虫もいないため、とりあえず幕だけ購入しました。
ネットではこれを雪の上に張って泊まっている人もいるようなので、今シーズンはタイミングを見計らって雪上での設営にも挑戦してみたいと思います。
猫さんが巡回中
七ツ石小屋には首輪をした猫さんが巡回していました。
登山者に目もくれずマイペースでトコトコ歩いて行ってしまうので、顔を写せたのはこの写真のみ・・・。
七ツ石小屋テント場の夜
テント場でだらだら過ごしているうちに陽が沈んでいきました。
当初の計画とは異なる場所に泊まることになりましたが、テント場はこじんまりとしていて落ち着くし、ロケーションも最高だし良い選択をしたなと思います。
陽が沈んだあとは晩御飯を食べてシュラフに潜り込みました。
途中目が覚めたのでカメラを丸太で作ったベンチの上に乗せてパシャリ。
そしてテントの中からもう1枚。
三脚を家に忘れてきたので色んな物の上に乗せたり立てかけたりして試行錯誤しましたがまともな写真は撮れませんでした。
テント場に雪は積もっていませんでしたが季節は冬。
夜は氷点下になるのでフロアレスシェルターでちゃんと眠れるか不安でしたが、持ってきた衣類を重ね着してシュラフに入っているぶんには寒さは感じませんでした。
テント場での眠りの浅さは相変わらずでしたが・・・。
そんなわけで久しぶりのテント泊登山。
まさか雲取山に登ることを途中で諦めることになるとは思っていませんでしたが、おかげで結果オーライの楽しいひと晩をすごすことができました。
翌日は雲取山を諦めて、七ツ石山に登って石尾根縦走路を歩いて奥多摩駅まで下山する予定ですが果たして・・・と勿体ぶるつもりはないのですが、長くなったので2日目は別の記事で公開します。
今回の登山の記録はすでにYAMAPとYouTubeに公開しているので気になる方は先にそちらをご覧ください。