はらですぎ

山とビールを愛するメタボリックおやじの登山ブログです。

登山における装備の軽量化、ウルトラライト(UL)に対する僕の考え

登山雑誌PEAKSで「ウルトラライト」が特集されていました。

ウルトラライト(以下UL)は、軽量化した登山道具を使って軽快に山歩きをしようというコンセプトで近年注目を集めています。

僕は登山を始めたばかりの頃にそういう方々のブログを知り、安全な登山を重視しつつも、取り入れられる部分は積極的に取り入れる方向で道具を選ぶようになりました。

軽いは正義!

・・・という言葉がありますが、僕は必ずしもそれが正解だとは思っていません。

今回はPEAKSの特集に便乗して、僕の所有している登山道具を紹介しつつ、ULに対するスタンスみたいなものをお伝えできればと思います。

バックパック 

f:id:haradesugi:20170219084952j:plain

ULのバックパックはペラペラの生地にフレームが入っていないタイプのものが多く、耐久性や堅牢性とはトレードオフであることが多いようです。

僕はこういったバックパックは結構好きで、現在所有しているUL系バックパックは4つです。

  • GRANITEGEAR VIRGA 2
  • OMM Classic32
  • 山と道MINI2
  • 山と道ONE

f:id:haradesugi:20170219085004j:plain

バックパックが岩や木々などに触れる可能性の少ない一般的なハイキングコースであれば、耐久性に劣るUL系のバックパックでも個人的には問題ないというスタンスです。

軽量化されたバックパックはどれも形状がシンプルでクセがないので、パッキングは割としやすいと思います。細かい仕切りなどがないので、テント場に着いたら写真のように中身を全部出さなければなりませんが、慣れてしまうと気になりません。

ただバックパック自体が軽量な荷物を取り扱う仕組みになっているものが多いので、重い荷物をギチギチに詰め込んでしまうと、従来のバックパックよりも体への負担がかかってしまう場合があります。

この手の商品を選ぶ場合はバックパックの耐荷重を調べたり、使用している人のブログなどでどの程度の荷物をパッキングしているかを調べた方がいいと思います。

テントは軽さの前に耐風性能

f:id:haradesugi:20170211142443j:plain

ULにおけるテントは耐風性や居住性をある程度犠牲にした製品が多いので、自分がどういう山に登ってどのようなテント場(稜線上なのか樹林帯なのか)に設営するのかをちゃんと理解したうえで、その場に適した物を選ぶ必要があります。

まずは王道のテントを選んで、経験を積んで自分のスタイルが分かってきたところで軽量化に踏み出すのが一番ではないかと思います。

僕は耐久性と耐風性を備えた上にわりと軽量(といってもUL系と比較するとだいぶ重いですが)なオニドーム1を愛用しています。

重量はこれよりもサイズの大きいモンベルのステラリッジ2型とさほど変わりませんし、取り扱いのしやすさと前室の広さがお気に入りポイントです。

シュラフ(寝袋)

夏場の登山に限定すればシュラフの軽量化は割と簡単です。

僕は残雪期や秋くらいの時期はモンベルのアルパインダウンハガー#2を使いますが、他の時期は#5かイスカのエア130Xを使っています。

エア130Xはファスナーがないため非常に使いづらいシュラフですが、非常に軽くてコンパクトなので、荷物を軽量化したい時はこれとエスケープヴィヴィで山にでかけます。

最近は化繊のシュラフも注目されるようになってきて、OMMのマウンテンレイドなどの軽量でコンパクトな化繊シュラフも人気です。

僕は2019年に新たに購入して夏山登山に使っています。(イスカのエア130Xの出番が減りました)

テント場の夜は結構寒いので、陽が沈んだあとは日中の恰好でいると寒いことが多いです。僕は夏場でも常にユニクロのウルトラライトダウンを携行しており、夜の寒い時間の行動着として使っています。

シュラフだけでは暖かさが心もとない時はダウンを着たままシュラフに入り、それでも寒い場合はレインウェアをさらに着たりしています。

またシュラフカバー代わりにソルのエスケープヴィヴィを用意しておけば、まず寒さにやられることはありません。

これ単体をシュラフ代わりに利用する猛者もいるとか・・・。

登山靴(トレランシューズ)

f:id:haradesugi:20150410135014j:plain

ULでは登山靴は履かずにトレイルランニング用のシューズを選ぶケースが多いようです。足首までしっかりホールドしてくれる一般的な登山靴とは異なり、トレランシューズはパッと見は単なるスニーカーです。

夏山の危険地帯のない登山であればトレランシューズでも可

f:id:haradesugi:20170219081748j:plain

ソールの厚さやパターンが登山仕様になっているため、歩く際に困ることはありませんが、捻挫のリスクや足の甲を固い石などにぶつけてしまった際の怪我のリスクなどは登山靴と比較すると高まります。

あとは足の甲の部分は普通のメッシュ状になっているので、雨天時や塗れた路面などを歩いていると当然ながら濡れます。

場合によってはかなり不快な状態になると思うので、使用は天気と相談して決めたほうがいいと思います。

僕はトレランシューズと重さがそれほど変わらない以下の靴を最近愛用しています。

www.haradesugi.com

足元が微妙な時は登山靴がベスト

軽快な山歩きができるので僕は愛用していますが、残雪期の登山や荷物が重くなったりする場合は、足をがっちりホールドしてくれる登山靴を選びます。

足の自由度は減りますし重量も増えますが安心感が違います。

クッカー・食事など

f:id:haradesugi:20190213214635j:plain

荷物の軽量化のためにチタン製のクッカーとアルコールストーブを使っています。

僕の場合は食事はお湯で戻す食事が殆どで、調理をする必要がないため、上の写真のようなチタンのクッカーとアルコールストーブを山に持っておくケースが殆どです。

ただ毎回これだと食事が楽しくなくなってくるので、お金に余裕がある時は山小屋を積極的に利用するようにしています。

 

アルコールストーブはコンパクトで軽くて、燃料も使い切りなので荷物の軽量化にはもってこいなのですが、どうしても火力面に不満が残ります。

1泊2日であれば迷わずアルコールストーブを持っていきますが、2泊以上の縦走登山の時などは通常のガスバーナーを選ぶ場合があります。

 

まとめ

結局登山のスタイルというのは、自分が色々試して取捨選択していった先にあるもので、それは人によって違いますし、経験や新しい道具との出会いなどによって常に変化するものです。

僕はウルトラライトのコンセプトは素敵だなと思いますし、UL系ブランドの山と道のファンでもあるので、自分が良いなと思った部分だけを取り入れて今後も山に登っていこうと考えています。

 

追記:今持っている道具でどこまで軽量化できるか試してみました

www.haradesugi.com