僕の登山動画の撮影・編集方法の第3弾です。
これまでの記事はこちら。
YouTubeの始め方・チャンネルの設定方法【僕の登山動画の撮影・編集方法 その①】
登山動画の撮影方法【僕の登山動画の撮影・編集方法 その②】
僕と動画編集
動画編集は職場の同僚の披露宴のムービーを作ってあげたり、仲間内で撮ったビデオを編集して配ったりと昔から嗜む程度で楽しんでいました。
登山を始めたばかりの頃にYouTubeで「ゴキゲン山映像」の動画に出会い、こんな動画を僕も撮ってみたい!と思うようになり、山で動画を撮影をするようになりました。
当初はタイムラプス撮影がメインでしたが、今年に入ってからは視聴者に登山を追体験してもらえるような作品に仕上げようと思い、できる限り登山の全行程を撮って編集するようにしています。
アドビのクリエイティブクラウドを使うようになったのは2016年12月からで、支払額を抑えるためにデジハリ・オンラインスクールに申し込んでアカデミックライセンスを利用しています。
月額に換算すると約3千円くらいなので、変なオンラインサロンに入るよりよっぽど費用対効果が高いと思います。
![Adobe Creative Cloud コンプリート|12か月版|Windows/Mac対応|オンラインコード版 Adobe Creative Cloud コンプリート|12か月版|Windows/Mac対応|オンラインコード版](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41av3w-PaRL._SL160_.jpg)
Adobe Creative Cloud コンプリート|12か月版|Windows/Mac対応|オンラインコード版
- 出版社/メーカー: アドビシステムズ
- 発売日: 2013/10/01
- メディア: Software Download
- この商品を含むブログ (3件) を見る
Amazonで販売している通常の12か月版は65,760円なので、デジハリのアカデミックライセンスがいかにお得か分かると思います。
使用している編集ソフト
登山動画はAdobeのPremiere Proを使って編集しています。
Adobe After EffectsはYouTubeなどのチュートリアルを見ながら使える程度です。もっと勉強して映像表現の幅を広げたいと思ってはいますが、なかなか時間がとれず・・・。
公開している動画の中に度々登場する左下の時刻表示はAfter Effectsで作りました。
無料で使える「DaVinci Resolve 16」も良さげ
DaVinci Resolveはプロの映像制作者も使っているソフトで、一般的な編集作業であれば無料で配布されているバージョンで十分な機能を有しています。
初めての方でも使えるようにウェブ上にトレーニングプログラムが公開されているので、じっくり操作方法を学ぶことができます。
主な使い方を学べるガイドブックを公式が無償で提供しています。
ただ、それなりのマシンスペックを求められるため、旧型のPCを使っている方には少々厳しいかもしれません。
推奨スペックは以下の記事が分かりやすいと思います。
主な編集の流れ
編集のおおまかな流れは以下の通りです。
- 動画素材の読み込み
- タイムラプス動画の読み込み
- 動画素材を時系列にすべて並べる
- 音楽を選んで配置
- 音楽にマーカーを打つ
- マーカーに合わせて動画の長さを調整
- Premiere Proのワープスタビライザーエフェクトで手振れを抑制
- 全体のカット編集が終わったところで色を調整
- 主要チェックポイントのタイムスタンプを入れる
- テロップを入れる
- 必要な個所にトランジションを入れる
- OP・EDを作るか検討
- タイトルの作成
- レンダリング
最終的に動画が10分強くらいになるように、2~5を繰り返して無駄を削っていきます。2泊以上の登山になる場合は動画を何回かに分けてYouTubeに公開するようにしています。
凝った編集は何もしていないのでシーケンスは非常にシンプルです。
動画素材の読み込み
まずは撮影した動画をPCの任意のフォルダにすべて移動させて、撮影し損ねた不要なファイル(録画ボタンを押し間違えて数秒しか撮れていないものなど)を消していきます。
ファイルの整理が完了したところで、Premiere Proを起動して新規プロジェクトを作成し、さらに新規シーケンスを作成します。
そしてPCに移動させた動画ファイルを読み込みます。
タイムラプス動画の読み込み
タイムラプス用に撮影した写真はLightroomで現像したうえで、Premiere Proに読み込みます。(画像ファイルは1カットごとにフォルダを分けて収納しておいたほうが扱いやすいと思います)
ファイル→読み込み→タイムラプスの1枚目の写真を選択し、画像シーケンスにチェックを入れて読み込むと、動画ファイルとして扱うことができるようになります。
動画素材を時系列にすべて並べる
通常の編集は各動画の必要な部分のみ切り取ってシーケンスに並べていくようですが、僕の場合は撮影した動画をいったん時系列にすべて並べます。
ミラーレス一眼で撮影した動画やGoProで撮影した動画など、複数の機材で撮影した場合もすべて時系列で並べます。そして一度通しでざっと流し見して、これは使わないなという動画を削っていきます。
大まかな流れをつかんだところで動画に流す音楽を選びます。
音楽を選んで配置
僕は動画編集用に普段から音楽を収集していて、ダウンロードした音楽は「行動時」「朝・夕」「OP」「ED」みたいな感じで、シチュエーションに合わせたフォルダを作ってストックしています。
その中から撮影した動画に合ったものを選んでシーケンスに配置します。
撮影した動画の音を音楽で聞こえづらくしたくないので、音楽のボリュームは-10~15%に設定します。
音楽の収集方法は後述します。
音楽にマーカーを打つ
僕は音楽のリズムに合わせて動画を切り替えていくのが好きなので、そのタイミングが分かるように配置した音楽にマーカーを打っていきます。
音楽を選択した状態で再生させて、曲の小節に合わせて「M」キーを押してマーカーを打ちます。
マーカーに合わせて動画の長さを調整
音楽にマーカーを打ったあとは、そのマーカーのタイミングに合わせて動画の長さを調節していきます。尺が足りない場合は気づかれない程度にスローにしたりして無理やり調整しています。
動画を見てもらうと場面の切り替わりと音楽のリズムが一致しているのが分かると思います。
Premiere Proのワープスタビライザーエフェクトで手振れを抑制
手持ち撮影で撮った映像で手振れが気になるカットがある場合はワープスタビライザーエフェクトを適用します。
Premiere Proのワープスタビライザーエフェクトを使うとミラーレス一眼で手持ち撮影した際の手振れがいい感じに軽減されます。
この機能を使うようになってから「ミラーレス一眼を手持ちで撮っても何とかなる!」という安心感が高まって、積極的に手持ち撮影するようになりました。
全体のカット編集が終わったところで色を調整
一通りのカット編集が終わったところで、Premiere ProのLumetriカラーで色味を調節します・・・が、僕はこの辺りの知識が皆無なので雰囲気で調整しています。
トーンカーブと基本補正を少し調節するくらいでLUTを当てたりもしていません。
今後はS-Log撮影やカラーグレーディングにも挑戦したいと思います。
主要チェックポイントのタイムスタンプを入れる
登山地図上のチェックポイント的なところを通過する場合に場所と時間を入れるようにしています。(画像左下)
ちなみにこの時刻表示はAfter Effectsで作ってPremiere Proに読み込んでいます。一度作ってしまえばフォントとテキストは自由に変更できるので便利です。
以下のチュートリアルを参考に作りました。
テロップを入れる
僕は顔出しも声も出さないので、思ったことなどはすべて文字で表現しています。
テロップは特にこだわりはないので入力したテキストを画面中央に置いて不透明度でフェードイン・フェードアウトさせています。
必要な個所にトランジションを入れる
動画と動画の切り替わる部分にトランジションを入れることで、スムーズに場面を切り替えることができますが、あまり多用はしないようにしています。
ソフトウェアで入れるトランジションは便利で簡単ですが、どうしても単調になってしまうので、Vlog的な映像の切り替えテクニックもいずれは取り入れていきたいです。
Sam Kolderや大川優介さんのチャンネルの動画が非常に参考になります。
OP・EDを作るか検討
帰宅後のテンションや撮れ高の関係で作る場合と作らない場合があります。
今年の夏休みの北アルプス縦走は3泊4日で4本の動画を編集したので、最初の1本目に全体を駆け足で紹介するようなオープニングを作りました。
あとは「ここを見て欲しい」という見どころがある時は、動画の途中で離脱されないようにハイライトを最初にチラ見せしたりしています。
タイトルの作成
気合を入れて作る時はイラストレーターでテキストを配置して、それをPremiere Proに読み込んで使いますが、面倒なときはPremiere Proでテキストを入力して作ってしまいます。
丹沢の動画の時は面倒だったのでテキスト直打ちのシンプルなタイトルにしました。
レンダリング
すべての編集が完了したところでYouTubeにアップロードするための動画を書き出します。ここでは色々な設定ができるようになっていますが、特別なことは何もしていません。
「最高のレンダリング品質を使用」というチェックボックスにチェックを入れてレンダリングしています。
この作業は高画質になればなるほど時間を要し、マシンパワー(特にGPU)の性能によって出来上がりまでの時間が変わってきます。
レンダリング後やYouTubeにアップロードした後になって誤字を見つけると、とても落ち込みます。
動画に挿入する音楽・効果音の入手方法
僕が普段動画用に使っている音楽について説明します。
Artlist(有料)
僕が利用しているのはArtlistという年間199ドルで、中の曲がすべて好きに使える有料サイトです。
課金時にダウンロードした曲は退会後も使えるのがオススメなポイントです。
クオリティの高い音楽が膨大に収録されているので垂れ流しにして聞いているだけでも結構楽しめたりします。
Artlistは課金している人としていない人の違いは「ダウンロードできないだけ」なので、どのような曲があるのかを課金ユーザーと同じだけ聴くことができるので、中身をじっくり吟味して納得したうえで加入することができます。
Audio Library - YouTube(無料)
多くのユーザーが使っているYouTubeが提供している無料のオーディオライブラリーです。様々な曲がアップロードされていて、無料でダウンロードすることができます。
効果音ラボ(無料)
国内YouTuberの御用達サイトです。
普段からYouTubeを見ている方であれば聴いたことのある効果音ばかりだと思います。
その他無料音楽サイト
freesound(無料)
海外の効果音サイトです。
Google翻訳などで欲しい効果音を英訳して検索ボックスにコピペすれば欲しい効果音を探すことができると思います。
ただ情報量が膨大なので気に入った音に出会うためには根気が必要かも・・・。
上記のサイトを中心に「今使うか分からないけどそのうち使いそう」という音楽や効果音を手あたり次第にダウンロードしてフォルダに分けて保存しています。
・・・というわけで僕がどんな感じで編集しているかをざっくり書いてみました。
今後はAfter Effectsをもう少し活用してより効果的な映像編集ができるようになりたいところですが果たして・・・。
次回予告
次の記事でYouTubeにアップロードするところまで解説します。
そしてこのシリーズの最終回になります。
YouTubeへの動画投稿【僕の登山動画の撮影・編集方法 その④】
- 動画を投稿する
- 概要欄に情報を入力する
- 撮影日を設定する
- カスタムサムネイルを設定する
- 撮影地を設定する
- 終了画面の設定を追加する
- YouTube収益化の条件
- 登録者数と再生回数の増やし方が知りたい
- おわりに