
7月下旬にとるはずだった夏休みは台風の襲来予報(結局来なかった)により8月下旬にスライドとなり、当初計画していた室堂~五色ヶ原~薬師岳~笠ヶ岳or読売新道は、熊出没による薬師峠キャンプ場閉鎖により中止。
熊の目撃・出没情報が出ていないルートを検討した結果、まだ歩いたことのない白馬三山縦走+不帰ノ嶮(不帰キレット)に決めました。
決定が遅すぎてアルピコ交通の白馬線の予約がとれなかったので、仕方なく毎日あるぺん号の夜行バスを利用することにしました。
土曜の深夜発だからなのか10,300円とお手頃価格でした。
毎日あるぺん号で栂池方面へ
仕事を終えて竹橋の毎日新聞社へ。
受付を済ませて案内されたバスはまさかの3列シート!
何年か前に同じルートのバスに乗った時は七倉山荘手前でバスが故障して立ち往生しましたが、今回はそのようなことはなく無事に目的地まで移動することができました。
東京を出発する段階で満席に近い状態だったバスは、終点の栂池に着くころには僕ひとりだけになっていました。
栂池スタートの白馬岳登山って人気ないのかな?

栂池自然園に移動するためは栂池ゴンドラリフト「イヴ」と栂池ロープウェイを乗り継いでいく必要があり、この日の運行開始時間は7時30分で、チケットカウンターの営業開始時間は7時です。

ゴンドラリフト乗り場の前に座って買っておいたおにぎりを食べました。
チケットカウンターの入口が7時に開きますが、販売開始は7時15分からとのこと。しかし現金払いの自動販売機であればすぐに買えるとのことで、そちらで購入しました。

そして出発。

ゴンドラリフトを降りて栂池ロープウェイ乗り場に向かうと発車寸前でした。
かけ足で階段を登りロープウェイに乗り込みました。
最速で栂池自然園に行くにはゴンドラリフトに素早く乗り込み、ロープウェイ乗り場まで早足で行く必要があるようです。
栂池自然園を出発!
08:16
今回は昨年買ったまま出番がなかったバックパック、ミステリーランチのレイディックス47を投入。
そして山でまともに眠れないに加えて近年問題になっている「まともに食えない」に対応すべく、無洗米を2食分とそれを炊く用のクッカーを持ってきました。
そんなわけで、2泊3日のテント泊装備は水抜きで13kg弱。
出発時に飲料1.5リットルを用意したので総重量は14.5kgくらいになりました。ここ何年かのテント泊登山の中でもっとも重い重量ではないかと思います(普段は10~12kgくらい)。
これまでにない重量ではありますが、荷重が分散されているのか辛さはそれほど感じません。
天狗原

09:07
スタートから登山道をしばらく歩いて行くと天狗原に到着します。
すでに汗だくです。
バックパックを下ろして麦茶を飲みつつ菓子パンを頬張ります。

これから登る乗鞍岳方面。
出発の段階である程度分かってはいましたが、ご覧の通り残念な空模様。
無心で移動に徹することになりそうです。
白馬大池

雪渓と乗鞍岳を越えて少し歩いて行くと白馬大池が見えてきます。

10:43
そして白馬大池山荘に到着。
小屋の前で少し休憩しました。
所々に青空は見えますが天気は微妙なままです。
出発前に登山天気で見た予報によれば、13時くらいから雨が降るとのことでしたが果たして…。
ライチョウに遭遇
白馬大池山荘から少し登ったところで登山者が数人立ち止まっているのが見えました。
この感じはアレがいるな…

予感は的中。
ライチョウがいました。

少し離れた場所でしたが、今回は最大200mmのズームレンズを装着しているので、撮影には困りませんでした。
小蓮華山に到着

12:52
小蓮華山に到着しました。
バックパックを下ろして休憩します。

初投入のレイディックス47。
ULバックパック2~3個分の重量ですが、安定感があり背負い心地もまずまずです。
今回は2泊3日の食料と水を入れて14~15kgくらいの重量でした。
バックパック自体が重いのと、シャリバテを起こさないように行動食からテント場に着いてからの食事まで、普段よりも多めに持ってきたことで、ここ数年のなかで最も重いテント泊装備になりました。

靴はスポルティバのエクイリビウムハイク。
前回の新穂高~三俣山荘ピストンで歩きやすさは確認済み。
いかにもスポルティバ…といったカラーリングではないものもラインナップされているため(確か3種類くらいあったはず)、あの色味が苦手な人でも選びやすいかもしれません。

気に入っているシューズですが、ミッドソールとアウトソールの接着部分が少し気になります。
右足はあまり気にならないのですが、左足内側の接着が少し甘いような気がします。

13時を過ぎましたが雨が降る気配はありません。
「このまま持ってくれよ」と願いながら小蓮華山を出発します。

1日目の終盤ということもあり体は結構疲れてきましたが、青空が見えてきて心は軽やか。

白馬岳の山頂が見えてきました。
白馬岳に到着

14:26
白馬岳に到着しました。
山頂のそばで休憩していたオジサンに挨拶しましたが無視されました。
まぁこういう人もいるか…と自撮りで記念撮影を撮り、カメラを固定した三脚を片付けていると、山頂の少し手前で追い越した若い女性ペアの登山者がやってきました。
すると先ほど僕を無視したオジサンが「いやーお疲れさま!どこから来たの?写真撮ろうか?」といった感じで女性登山者たちに話しかけていました。
若い女性にテンションが上がってしまうオッサンの性は分からなくもないですが、無視されたすぐ後の出来事だったので何とも言えない気分になりますね…。

そんな白馬岳山頂から白馬山荘に下っていきます。

14:49
白馬山荘で炭酸飲料的なものを買おうと中に入りますが、CCレモンが売っていなかったので休憩を断念…。
白馬岳頂上宿舎でテント泊
15:05
白馬山荘から少し下ったところにある白馬岳頂上宿舎でテント場の受付(事前予約制)。
以前は食堂のある建物で受付をしたような気がしましたが、建物が老朽化して使えなくなってしまったようで、現在はテント場のすぐそばの小さなスペースに受付兼売店として営業しているようでした。
まさかの熊出没情報
受付の方から最近テント場周辺に熊が出るので、あまり離れた場所に張らないこと、テントの外に食事を出さないように注意すること、などの説明を受けました。
熊と遭遇する可能性のあるルートを避けてここまで来たつもりでしたが、今年はどこもかしこも熊だらけのようです。
米を炊きすぎて腹パンパン


テントを設営してしばらくゴロゴロしたのちに夕飯の準備を始めました。
今回は山で米を炊こうということで、エバニューの炊飯用クッカーを持ってきました。無洗米を水につけてしばらく置いておき、その後はダイソーの固形燃料で自動炊飯。
適当な時間火にかけた後にBIG SKYのInsulated Pouchに入れて20分ほど蒸らしました。

そして炊けた米にレトルトの牛丼をかけて紅しょうがをトッピング。
フリーズドライの豚汁を添えて牛丼定食の完成です。
炊きたてご飯の牛丼ということでなかなかの味でしたが、米を炊きすぎてしまい食べきるのに一苦労でした。自宅では米1合はペロリと食べられたのですが、疲労困憊の状態にはちょっと多すぎでした。
次回は0.5~0.7合くらいにしたいと思います。
食後もテント場周辺はガスの中。
丸山から下りてきた方に「何か見えましたか?」と聞いてみましたが、何も見えなかったとの返答だったので、白馬岳周辺の夕景撮影は諦めました。
明日はいよいよ不帰ノ嶮を歩きます。
就寝後は30~1時間おきに目が覚めますが、これは明日歩く危険なルートに緊張しているのではなく、山でまったく眠れないいつものやつです…。
つづく。
