燕岳は日本百名山には選ばれていないものの、北アルプス入門の山として非常に人気が高い山で、夏のハイシーズンになると多くの登山客が訪れる。
燕岳の登山道は北アルプス三大急登に数えられたりもしているが、登山道は綺麗に整備されているし、一定区間ごとに休憩所もあり、非常に歩きやすくなっている。
僕は登山を始めて2年目の夏、昨年の8月に燕岳に登った。
テント場からの素晴らしい眺めや美しい日の出、ライチョウとの出会いなどがあって、初めての北アルプス登山で、僕はますます山が好きになった。
そんなわけで、今年は少し遠出して少し高い山にチャレンジしてみたいと考えている方に、週末2日を使って燕岳に登ろる方法について書いてみたいと思う。
山の天気を確認する
わざわざ悪天の週末に突撃する必要はない。
天気の良い日を選びましょう。
僕は念には念をで有料サイトの天気予報も利用している。
ルートを確認する
ヤマタイムで大まかなルートと時間を把握しよう。
燕岳は、途中で休憩しながら燕山荘(えんざんそう)まで移動し、そこで山小屋にチェックインするか、テント場にテントを設営して、不要な荷物を小屋やテントに置いて山頂を目指すのが一般的。
道中の休憩時間と山小屋での諸々の準備時間などを含めて登頂までのタイムスケジュールを立てる必要がある。最初からタイトに計画しすぎるよりも、少し余裕を持ったスケジュールにしておくのが良いと思う。
山と高原地図を購入しよう
燕岳までの登山道は基本的に迷いようがないくらい整備されているし、多くの登山者が登っているため、道を外れて遭難する危険性は極めて少ない。
ただ、備えあれば憂いなし。
現在位置や所要時間などを把握するために、取り出しやすいところに入れておいて、休憩の際にこまめにチェックすると良いだろう。
僕はiPhone用の山と高原地図の情報も併せて購入して使っている。
このアプリはGPSを利用して山と高原地図の地図上に現在位置が表示され、いまどのあたりを歩いているのかを確認することができる。
宿泊方法を決める
燕岳に1泊2日で行く場合は燕山荘(えんざんそう)に小屋泊するか、すぐそばのテント場にテント泊するかのどちらかになる。どちらにせよ燕山荘で申し込みをして宿泊する。
燕山荘は非常に綺麗で従業員の方々の接客も素晴らしい。ここに宿泊して山小屋とはこういうものだという認識を持たれてしまうと、他の小屋に宿泊できなくなるかもしれないが。
これからも登山をやっていく!という意気込みのある方であれば、さっさとテントを購入してしまった方が、小屋泊を続けるよりも安上がりだと思う。
燕山荘の宿泊料金
- 小屋泊:大人9,800円(素泊まり6,200円)
- テント泊:1人700円
登山口の「中房温泉」までの行き方を決める
燕岳は中房温泉の登山口から登るのが一般的で、登山口までのアクセスは大きく分けて3つある。
- 自家用車
- 夜行バス
- 電車+バス(orタクシー)
自家用車
中央道の安曇野ICから約1時間。中房温泉から少し道路を下ったところにある無料駐車場を利用する。第1駐車場、第2駐車場、第3駐車場と3つの駐車場が用意されているが、ハイシーズンの週末はすぐに満車になってしまう。
土日に山に入るのであれば、金曜日の夜に出発して深夜前後くらいに駐車場に到着するのが望ましい。車の中で前泊して、早朝出発というのが理想的。
Googleマップで自宅から中房温泉までの所要時間をあらかじめ調べておこう。
中房温泉に近づくにつれ、道はすれ違いができなくらいに狭くなり、明かりもなく真っ暗になる。
初めて訪れる際は運転に結構神経をすり減らすことになるかもしれない。
中房温泉へ続く道は中房線と呼ばれていて、悪天候が続いたりすると道路上に落石があったりするため、日によっては交通規制が敷かれて計画通りに通行できない可能性がある。
道路情報/安曇野建設事務所を事前にチェックして交通規制の有無を確認しておいたほうがいいだろう。
夜行バス
毎日アルペン号で前日の夜に出発し、翌朝早朝に中房温泉登山口に到着する。車を持っていない方はこちらが早朝から登ることができベストだとは思うが、この夜行バスも夏場は人気でなかなか席が取れない。
できるだけ早めに予約することをおすすめする。
電車+バス(orタクシー)
例えば東京駅から穂高駅までは3時間〜4時間弱かかる。
そこから中房温泉行きの定期バスかタクシーで登山口まで移動するとなると、どれだけ早く都内を出発しても登山口に到着できるのは昼前くらいになる可能性が高く、山に入るにはちょっと遅すぎる。
電車を利用しての登山を検討する場合は、自家用車・夜行バスの2つ以上に時間に余裕を持って計画を立てる必要がある。
土日の2日だけではちょっと難しいかもしれない。
装備の確認
僕がテント泊で持っていく物はだいたいこんな感じ。
- ザック
- サコッシュ
- テント
- マット
- シュラフ(寝袋)
- レインウェア
- 防寒着
- トレッキングポール
- iPhone5s
- クッカー
- バーナー
- プラティパス2ℓ
- 食器類
- 食料
- ヘッドライト
- エマージェンシーキット
- 日焼け止め
- 歯ブラシ
- 携帯充電バッテリー
- デジタルカメラ
- カメラバッテリー
- 三脚
山小屋泊の場合はテントやシュラフなどが不要になるため、行動食と生活用品と着替えとレインウェアくらいが収納できるザックであれば問題ない。
僕はソロの1泊2日登山であれば着替えは持っていかないことにしている。同行者がいる場合は念のため着替えを持っていくこともあるが、基本的には着替えは下山後のみ。
夜行バスや公共交通機関を使う場合は、周囲の人たちに迷惑をかけないように、下山後の着替えを用意するようにしている。
また、山小屋泊の場合は大勢の人と同じ部屋で眠ることになるため、体は清潔に保つように心がけておこう。
登山届の作成
最後の仕上げは登山届の作成。登山口で記入して提出しても良いが、自宅でパソコンで作成した物を電子申請してしまったほうが楽だと思う。
面倒だから出したくないという人も多いかもしれないが、山では何があるかわからないため、安全な山だとしても登山計画書はちゃんと作成して出しておいたほうが良いだろう。
そんなわけで燕岳の登り方、僕の場合はこんな感じで計画を立ててますよという記事でした。これが全てではないし、他にももっと良い考え方はたくさんあると思う。