はらですぎ

山とビールを愛するメタボリックおやじの登山ブログです。

夏の白馬岳1泊2日テント泊登山 2日目「朝の稜線歩きとライチョウ親子との出会い」

夜中に何度か目を覚まして、都度テントの外に顔を出して天気を確認していましたが、夜が明けるまで星空は見えませんでした。

日が暮れてすぐくらいには見えたんですけどね。

1日目の記事はこちら。

www.haradesugi.com

出発前のテント場

今回の登山は当初「あわよくば杓子岳と白馬鑓ヶ岳を経て唐松岳へ」という無謀な計画を立てていましたが「栂池からテント場まで歩いただけでダウンしてしまうようなオッサンには歩く資格はない!」という結論に至りました。

…というわけで午前3時過ぎくらいに起床して熱いコーヒーを流し込み、完全に目が覚めたところで朝食の準備(といっても荷物の中からバナナバウムを探し出すだけですが)を始めますが、どうも食欲がわきません。

昨夜もあまり食欲がなく、尾西の白飯に無印良品のカレーをかけて食べましたが、1/3くらい食べたところで体が拒絶し始め、ゴミを減らしたい一心で2/3くらいまで頑張って食べたところでギブアップ…といった状況でした。

そんなわけで朝食は行動中に腹が減ったら食べることにして、テント内の片づけを開始しました。

そろそろ外に出てテントを片付けようかな…と思ったところでパラパラと雨が降ってきました。「このタイミングで雨かよ…」と慌てましたが、降ったのはほんのわずかな時間だけでその後は止みました。

荷物のパッキングが完了し、出発の準備が整ったので白馬岳に向けて出発します。

朝の白馬岳

テント場から見た空は曇ったままで、さっきの雨もあったので、今日は無心で下っていくだけだな…なんて思いながら稜線に出てみると、想像とは違った景色が広がっていました。

杓子岳と白馬鑓ヶ岳方面、立山・剱方面は分厚い雲が空を覆っていましたが、これから向かう北側の空は割と晴れているようです。そして雲の切れ間から太陽が顔を出そうとしていたので、ペースを上げて登っていき、白馬山荘を通過して眺めの良い場所まで移動しました。

雲の切れ間から顔を出す太陽。

朝日に照らされる山肌。

眼下には雲海が広がっています。

パーフェクトではありませんが素晴らしい朝です。

稜線上はまあまあ風が吹いていますが、そこまで強くはありません。

…というわけで白馬岳に再度登頂!

こういう朝の景色が見れるのは泊まりの登山の醍醐味ですよね。

下山開始

山頂でのひと時を楽しんだ後は昨日来た道を歩いて栂池自然園を目指します。

一般的な登山ルートと違って、白馬岳と栂池の区間はある程度まで下ったところでロープウェーとゴンドラでサクッと標高を下げてしまうので、辛く退屈な樹林帯歩きが殆どありません。

三国境近くの斜面にコマクサが群生していました。

三国境から小蓮華山までは登りが続きます。

前日の疲労は体にしっかり残っていますが、天気も景色が後押ししてくれます。

白馬岳方面は分厚い雲に覆われつつありました。

無理して唐松岳方面に進まなくて正解だったかもしれません。

小蓮華山を越えたところのコバイケイソウ。

昨日も撮りましたが、青空がバックに入ると違いますね。朝方だからなのか虫も少なめで、風に吹かれてゆらゆら揺れていて綺麗でした。

ここから少し歩いたところにあるお花畑で写真を撮ろうと思って歩いて行くと…。

ライチョウファミリー登場!

なんと6羽の雛を連れたライチョウがお散歩中でした!

縦横無尽に動き回る雛たちとは対照的に母鳥はどっしりと落ち着いた雰囲気です。

ライチョウの雛をまじまじと観察するのは登山2年目の2014年以来かもしれません。

親鳥も可愛いですが雛も可愛いですね。

最初は私を含めた3名ほどの登山者で撮影していましたが、通りがかりの登山者のギャラリーが徐々に増えてきました。

ライチョウは一段高いところにある登山道にいる登山者たちが気になるようで、上の写真の場所あたりで座り込んで、あまり聞いたことの無い鳴き声を発しだしました。

するとさっきまで自由気ままに動き回っていた雛たちの動きがピタリと止まり、草の中から出て来なくなってしまいました。もしかしたら周囲の異変を警戒した母鳥が雛たちに「隠れろ!」と鳴き声で伝えたのかもしれません。

ライチョウは人間を怖がらないと言われていますが、雛を連れている母鳥は単独で行動している時よりも警戒心が強いのかもしれません。

怖がらせてしまってごめんね…と心の中で呟いてその場を後にしました。

白馬大池で休憩して来た道を戻る

予期せぬライチョウファミリーとの出会いで、ここまでの疲れが吹き飛び、白馬大池山荘までの足取りは非常に軽かったです。

トイレを済ませて小屋でここから栂池自然園までの飲料としてポカリスエットを、道中消費したエネルギーの補充にコーラを購入しました。

来た道を振り返ると既に空がどんよりとしています。

早め早めに行動して正解でした。

白馬大池山荘で小休止したあとは無心になって歩きました。

乗鞍岳のケルン、その先の雪の斜面を越えて、天狗原まで下ったところで軽めの休憩をとりました。天狗原までの区間で大勢の登山者とすれ違いました。

天狗原あたりまで来たところで、初日のロープウェーで乗務員の方が説明されていたオオシラビソの松ぼっくりを思い出し、標高が高く背の低くなっているオオシラビソなら間近で松ぼっくりが見れるのではないか?と思って木道を歩きながら周囲を見渡してみたところ、丁度良い距離のところにありました。

栂池自然園に無事到着

栂池自然園まで無事に戻り、そのままロープウェー・ゴンドラと乗り継いでスタート地点まで戻りました。

長野駅行のバスの時間まで余裕があれば温泉に入ろうと思っていましたが、下山後すぐに出発予定のバス(10:41発)を逃すと4時間くらい待つことになるようだったので温泉は諦めました。(ゴンドラで移動する20分の間に除菌シートなどで服や靴、体などの汚れを拭き取りました)

www.alpico.co.jp

その後はバスに揺られて長野駅へ。

新幹線の時間まで改札口の反対側にあるベックスコーヒーで一息つきました。

まとめ

2022年のグリーンシーズン1発目の登山は大成功に終わりました。

昨年は8月から緊急事態宣言で遠出の登山は自粛、9月上旬にギックリ腰になって下旬まで満足に動けず…という散々な日々でしたが、今年はもう少し楽しめるのではないかと思っています。

8月下旬は7月下旬に取れなかった夏休みが控えているので、もう少し体を絞って1日でも長く山に滞在できるように準備をしていきたいと思います。

今回の旅の様子はYouTubeでも公開しているので、興味のある方はご覧になってみてください。

過去の白馬岳登山の記録

www.haradesugi.com

www.haradesugi.com