久しぶりに土日が休みになり、それなら標高2017.1mの雲取山に2017年1月に登ろうとテント泊登山を検討したものの、僕が登山の際にいつもチェックしている山の天気予報によれば、午前中の天候があまりよくなく雪や雷などの可能性があるということで、久しぶりの登山には少々リスクが高いかなと思い断念。
せっかくなので、これまで何回か登っている丹沢の塔ノ岳に登ることにしました。
早朝に自宅を出発し、大倉に到着したのが朝の6時過ぎ。
これまで塔ノ岳は3回登っていて、冬の塔ノ岳は今回が初めて。
準備を済ませて6時半くらいに出発。登山口を目指します。
いつもの丹沢クリステルを撮影して、塔ノ岳登山のスタートです。
丹沢の朝
少し歩いてきたところで陽が昇ってきました。
木々の隙間から太陽の光が差し込んできて、鬱蒼とした樹林帯に朝がやってきます。
山頂で迎える朝も素晴らしいものがありますが、こういう朝もまた山の醍醐味と言えるのではないでしょうか。
大倉尾根の階段地獄
暖かく穏やかな時間はあっという間に終わり、塔ノ岳へ向けた階段地獄がスタートします。
塔ノ岳へ向かう大倉コースは、全長約7kmで標高差約1200mで、だらだらと長い登りがひたすら続くことから「バカ尾根」と呼ばれたりもしています。
確かにそう呼びたくなる気持ちもわからないでもありません。
1歩1歩と足を進めるたびに、僕の大腿四頭筋は悲鳴をあげていきます。日々筋トレをしているとはいえ、やはり登山で使う筋肉は登山でしか鍛えられないようです。
徐々に標高を上げていくと、登山道の両脇に白い雪がチラホラと見え始め、先に進むにつれ登山道も雪に覆われてきました。
花立山荘で軽アイゼンを装着
花立山荘に到着しました。
ここからは富士山がよく見えます。
ただ残念なことに少し雲がかかっています。
花立山荘で、他のハイカーがアイゼンを装着していたので、僕もザックに入れてきた6本爪の軽アイゼンを装着します。
僕の軽アイゼンはスノーボードのバインディングのようなラチェット状になっていて、装着が非常に簡単!
確か好日山荘で適当に選んで購入した軽アイゼンだったと記憶しています。
花立山荘の少し先に行くと、徐々に雪の量が増えてきます。
まだ雪は固く締まっていて、歩くたびに足の裏の軽アイゼンの爪が「サクッ」「ザクッ」と音を立てて雪に刺さり、音と足裏の感覚がとても楽しい。
振り返れば秦野
楽しい雪歩きもつかの間、相変わらず続く階段地獄に体力はどんどん奪われていきます。
しかし、標高を上げていくにつれ、木々などの障害物でよく見えなかった景色が徐々に全貌を表します。
後ろを振り返ればキラキラと輝く秦野の市街地と海が!
疲労はマックスですが、絶景に癒されつつ何とか足を進めます。
丹沢の塔ノ岳山頂
そんなこんなで何とか登頂です。
山頂の写真を撮ったらすぐに休憩しやすい場所を探します。
出発してから山頂までの間に1本満足しか食べておらず、不満足状態が続いていたので、急いで食事の準備を進めます。
自宅を出発する寸前に、沸騰させたお湯をサーモスの山専ボトルに入れて持ってきました。試しにキャップにお湯を注いで口をつけてみたら「熱っ」と口に出しそうになるくらいの熱湯でした。
さすがサーモス。
その後、このお湯をジェットボイルミニモに注いで少し熱しただけですぐに沸騰してくれました。
食事は持ってきたカップラーメンのカレー。
他にもフリーズドライの食品を持ってきたのですが、山頂が思いのほか寒く、とりあえず腹を満たせればいいやと思い、食べるのはこれだけにしました。
寒い山頂で食べるカップラーメンは格別で、とても美味しいのですが、あまりの寒さにみるみる熱が失われていき、ぬるくなっていくのを食べながら感じたので、冷たくならないうちに急いで胃に流し込みました。
食後に飲もうと持ってきたコーヒーも、カップラーメンと同じ道を辿ったことを、念のため書き留めておきたいと思います。
雄大な富士山を眺めながらゆっくり食事を食べるつもりでしたが、1月の塔ノ岳の山頂はあまりのんびり滞在させてくれませんでした。
それにしても冬は空気が澄んでいて景色が遠くまでクッキリ見えて素晴らしいですね。
下山
何年か前の3月に登った時は、気持ちが良すぎて2時間くらい滞在していた記憶がありますが、1月は気温が低く時折吹く風が非常に冷たいため、あまり長居はできませんでした。
食事をとり、少し休憩したのちに下山しました。
いつもの膝痛が出るかなと不安になりながら下山しましたが、何とか最後まで持ちこたえてくれました。
1月の塔ノ岳登山の注意点
雪の残るこの時期の塔ノ岳は、花立山荘から上は軽アイゼンやチェーンスパイクなどがあったほうが安全に登れると思いました。
登山靴だけで登ってきている人もいましたし、中にはトレランシューズで登ってきている無謀な方もいましたが、今日大丈夫だったから明日も大丈夫とは限りません。
この時期の登山を検討している方は、保険だと思って軽アイゼンかチェーンスパイクくらいは買っておきましょう。
また、休憩していると体がどんどん冷え込むので、厚手のダウンジャケットなどの防寒具は必ず持ってくるようにしましょう。
手袋やニットキャップなども必須アイテムです。
アクセス
車で行く場合
カーナビを秦野市の「どんぐりハウス」に設定。
バスターミナル前にコインパーキング(800円)があり、そこから先にも民営でやっている駐車場が多数あります。
民営の駐車場のほうが登山口に近いため、少しでも時間を短縮したい方は民営の駐車場を利用したほうがいいかもしれません。
電車・バスを利用する場合
小田急小田原線 渋沢駅よりバスで17分くらい