土曜日に所用が入ってしまい、土日で登る予定だった雲取山登山を断念。
幸い日曜日も快晴の予報だったので、同じ奥多摩地区の御岳山(みたけさん)と大岳山(おおたけさん)に登ることにしました。
2年前に登った時は現地までの移動がマイカーだったので、登頂後は来た道を戻る必要がありましたが、今回は公共交通機関を利用してのアクセスなので、山頂で引き返さずに奥多摩駅まで縦走することにしました。
御嶽駅から歩いて滝本駅へ
早朝の上野東京ライン・南武線・中央線を乗り継いで御嶽駅へ。
7時35分にJR御嶽駅に到着し、トイレや身支度などを済ませて出発。
今回はせっかくなので駅前から御岳渓谷沿いを通って、ケーブルカー乗り場の滝本駅まで歩いてみることにしました。
駅を出た正面の橋の左手前に御岳渓谷入口の看板があります。
御岳渓谷は、JR御嶽駅を中心に、多摩川の両岸に整備されている遊歩道で、上流は御嶽駅と川井駅の中間あたりから、下流は軍畑駅の少し上流までの区間になります。
全長約4kmほどある遊歩道は四季折々の景色が楽しめる人気のコース…らしいです。
紅葉も綺麗な場所らしいのですが少し来るのが早すぎたかもしれません。
渓谷ではカヌーを練習している人や、周辺の岩でボルダリングを楽む人など朝からアクティブな方々が集っていました。
上流に向かって歩いていくと釣りをしている方もちらほら。
遊歩道を歩いていくと、神路橋が見えてきます。
ここを渡って対岸に向かいます。
橋を渡ってしばらく登っていくと大きな鳥居が見えてきます。
ここからケーブルカーの滝本駅まで舗装された道路を延々と登っていきます。
登山者が大勢のったバス、観光目的の乗用車など、僕を追い抜いていく車両は次から次へとやってきますが、道路を歩いているのは僕ひとり…。
ハムストリングスに蓄積されていく疲労を感じながら「次にここに来る時は迷わずバスに乗ろう…」と決意を固めました。
滝本駅からケーブルカーを利用
滝本駅に到着。
以前ここに来た時は歩いて御岳山まで登りましたが、今回は御岳山・大岳山に登って奥多摩駅まで縦走する予定なので無理は禁物。
素直に文明の利器のお世話になることにしました。
この日は天気が良かったのと御岳山周辺が紅葉の見頃を迎えていたこともあり、ケーブルカー乗り場の滝本駅は非常に密でした。
非常に混雑していたのでケーブルカーは連続運転していましたが、それでも車内はぎゅうぎゅう詰め…。
しかし良い場所を確保したので窓からいい景色が見れました。
ほどなくして御岳山駅に到着。
紅葉の見頃を迎えた御岳山の山頂へ
御岳山駅から先は舗装された道を歩いて行きます。
御岳山駅から御岳山の間は紅葉が見頃を迎えていました。
特に武蔵御嶽神社の手前あたりの紅葉が綺麗でした。
陽の光に照らされた真っ赤な紅葉が印象的でした。
ミラーレス一眼に取り付けたズームレンズ(28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD (Model A071))が大活躍!
武蔵御嶽神社
御岳山駅から少し歩いたところにある武蔵御嶽神社。
大勢の登山者や観光客で賑わっていました。
御岳山の山頂
御岳山の山頂(標高929m)に到着しました。
山頂は武蔵御嶽神社を左奥に進んでいったところにあります。
こんなひっそりとした場所に山頂があり、記念撮影している人が殆どいないということは、御岳山の山頂はあまり認知されていないのかもしれません。
遥拝所から見える奥の院。
御岳山からロックガーデンへ
ロックガーデンに向かう前に御岳山の山頂から少し下ったところにある長尾平展望台に立ち寄ることにしました。
この辺りも紅葉が綺麗でした。
長尾平展望台
御岳山から長尾平展望台までは歩いて10~15分くらい。
展望台のすぐ下にベンチも設置されていますし、御岳山からここまでなら登山装備がなくても来れるので、景色を眺めながら食事するのもいいかもしれません。
七代の滝
長尾平展望台から七代の滝の分岐まで戻って、そこから一気に下って七代の滝に向かいました。
滝までの下りの道は普通のスニーカーだと危険なので、七代の滝やロックガーデンに向かう方は、服装は普段着でも構いませんが靴は登山・ハイキングに適したものを用意したほうが安全に歩けると思います。
七代の滝から下流に流れていく水面に色付いた木々の葉の色が反射して綺麗でした。
できればここに三脚を立ててスローシャッターで水面を撮りたかったのですが、滝のまわりに大勢の観光客の方がいたので諦めて手持ち撮影して次の目的地に向かいます。
以前に訪れた際にスローシャッターで撮影した写真がこちら。
七代の滝から登り返してロックガーデンに向かいます。
途中の天狗の岩は混んでいたのでパス…。
ロックガーデンから大岳山へ
ロックガーデンは七代の滝から天狗の岩まで登り返して、少し下ったところにあります。
ロックガーデンは整備された道の脇に沢が流れていて、この時期は落葉したカラフルな葉がいたるところで目につきます。
休憩所
トイレが整備された休憩所は混雑していたので立ち止まらずに先に進みました。
2年前に訪れた時に「次に来るときは葉が落ちる前に…」と思っていましたが、結局今回も同じような時期に来てしまいました。
これはこれで綺麗なんですけどね。
綾広の滝
ロックガーデンの最終地点?
夏場はここで滝行が行われたりもするようです。
ここから先は大岳山まで登りが続きます。
しばらくは緩やかな登りが続きますが、
大岳山荘跡・大岳神社に近づくにつれ登山道は少しずつ険しくなります。
必要度は低めですが鎖が設置されている場所も。
所々で紅葉が綺麗なポイントが残っていました。
大岳山荘跡・大岳神社
大岳山荘跡に到着しました。
小屋は廃墟になっていますが、奥の公衆トイレは使用可能です。
御岳山と大岳山の区間では最後のトイレになるので、心配な方はここで用を足しておいた方がよいと思います。
鳥居をくぐって大岳山への最後の登りです。
ここから約20分ほどで山頂に到着します。
山頂直下はゴツゴツした岩場を登っていきます。
大岳山の山頂に到着!
大岳山(標高1,266.5m)の山頂に到着しました。
御岳山の標高が929mなので、アップダウンを経て337.5mほど登ってきたことになります。
大岳山の三角点。
山頂からは富士山がよく見えました
山頂からは富士山がよく見えます。
手前のススキが秋を感じさせてくれます。
富士山は色々な山や場所から見ることができますが、どこから見ても存在感の凄い山ですよね。
さすが日本一の山です。
山頂付近は座るところがほとんどないくらい混雑していましたが、一人がギリギリ座れるスペースを見つけたので、富士山を眺めながら昼食をとることにしました。
山頂で味噌煮込みうどんを食べる
普段はフリーズドライや袋麺など簡単に作れる食事をメインに食べていますが、食材を運搬しやすい季節になってきたので、今回は家で用意した材料をジップロックに入れてここまで持ってきました。
冷凍した鶏もも肉、油揚げ、ネギ、市販の味噌煮込みうどんの素を沸騰したクッカーに入れてグツグツと煮込みます。
そして自宅の最寄り駅で購入しておいたノンアルコールビールと一緒に頂きました。
ソラチタニウムギア B.P.Cに入れてきたので、キンキンではありませんが、まあまあ冷えた状態で飲むことができました。
大岳山から鋸山へ
食後は来た道を戻らずに奥多摩駅方面に進みます。
まずは次のピークである鋸山に向かいます。
大岳山から鋸山までのコースタイムは1時間10分ほど。
出だしは多少の段差はあるものの、鋸山の直下までは危険個所の殆どない歩きやすい登山道が続きます。
すれ違う登山者もめっきり減って、気持ちの良いトレイルを独り占めできました。
険しくなる登山道
鋸山が近づいてくると登山道の表情が少し変わります。
ゴツゴツした岩や段差の大きい場所などが増えてきます。
とはいえ危険な場所はそれほどありません。自分のペースでゆっくり歩いて山頂に向かいます。
鋸山に到着!
鋸山の山頂(標高1,109m)に到着しました。
周囲には休憩用のベンチが設置されていますが、背の高い木々に囲まれていて眺望はありません。
下山開始
充実した昼食のおかげで体力はまだ有り余っていたので、休憩せずに奥多摩駅に向けて下山を開始します。
ここから奥多摩駅までコースタイムで1時間50分くらい。
膝に違和感が…
調子に乗ってドカドカ歩いていたら膝に違和感が出てきました…。
慌てて持ってきた膝サポーターを装着しますが、家にひとつ忘れてきてしまったので、右膝が疲れてきたら左膝につけていたサポーターを右に…みたいなことを繰り返して騙し騙し歩きました。
僕の膝のコンディションは刻々と悪化していきますが、空のコンディションはまったく変わらず快晴です。
途中から発生した膝の違和感は「膝痛」に発展する手前でなんとか持ちこたえてくれました。
そして登山道から林道に出たのであとは楽勝かと思いきや…
予想外の小ピーク「愛宕山」
最後に鋸尾根の小ピークである愛宕山が待ち構えていました。
もう登らなくてよいと思っていただけに体が納得してくれません。
しかし奥多摩駅はこの向こう側にあるので、最後の力を振り絞って登ります。
かなり疲れていたので神社には立ち寄らず、脇の道を巻いて進みました。
あとは奥多摩駅まで下っていくだけですが…
最後に187段もある石段が待ち受けていました。
両膝に違和感が出ていて、足を曲げる動作をできるだけしたくない僕にとって最後の難関です。
所々で足を止めて膝周りをマッサージしながら階段を下り、なんとか187段を下り切りました。
奥多摩駅へ
愛宕神社の石段から少し歩くと一般道に出ます。
僕の両膝にようやく平和が訪れました。
一般道に出れば奥多摩駅はすぐそこです。
奥多摩駅に到着!
15時に奥多摩駅に到着しました。
大岳山から約3時間。ほぼコースタイム通りでした。
以前から奥多摩駅に着いたら立ち寄ろうと思っていた店があったので、まずはそこに行ってみることにしました。
Beer Cafe VERTERE
Beer Cafe VERTEREは奥多摩駅から歩いてすぐのところにある、古民家風のビアレストラン。国内外の様々なビールと軽食を提供しているお店で、下山後は帰りの電車の時刻を調べたうえで、ここでビールを飲みながら休憩する予定でした。
しかし店内は満席で非常に混雑していたので今回は諦めました。
PORT Okutamaでクラフトビールを飲む
Beer Cafe VERTEREでの飲食を諦めて奥多摩駅に戻ると、駅舎内に「PORT Okutama」というカフェの存在に気付きました。
帰りの電車の時刻まで余裕があったので、ここで休憩することにしました。
ここには通常のビールに加えて、4種類のクラフトビールが飲めるようです。
しかし一番クセのないクラフトビールはすでに売り切れ…。
あまり奇をてらったものは求めていなかったので「飲みやすいビールはどれですか?」と店員さんに尋ねてみたところ、カシミロアを勧められたのでSサイズ(700円)を注文してみました。
ビールっぽさを僅かに残したジュースのようなフルーティーな味で、喉が渇いていた僕はグビグビと凄いスピードで飲み干してしまいました。
このブログを書くためにPORT Okutamaの情報を調べたところ、どうやらここで提供しているビールは僕が今回飲食を断念したVERTEREの商品であることが分かりました。
VERTEREを諦めてPORT Okutamaに来て「ここのビールも美味しいじゃないか」と思いながら飲んでいたのがVERTEREのビールだったという…。
まとめ
久しぶりの日帰り縦走登山で膝が悲鳴をあげていましたが、なんとか無事にゴールすることができました。
横浜から公共交通機関を使って奥多摩周辺に行くのは結構大変で、早い時間から歩くのが難しいのですが、まだ登ったことのない山が沢山あるので今後も開拓していくつもりです。
また、奥多摩周辺の山に登る時は奥多摩駅をゴールに設定すると幸せになれることが分かったので、今後の登山計画に活かしていきたいと思います。
今回も例によって動画も撮っています。
編集が完了したらYouTubeに公開予定なのでお楽しみに。
2年前に登った際の記事はこちら。