はらですぎ

山とビールを愛するメタボリックおやじの登山ブログです。

日本三大急登の西黒尾根を登って谷川岳に日帰り登山してきました

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長かった梅雨が終わりようやく夏本番を迎えたわけですが、8月上旬はまとまった休みをとることができず、Twitterのタイムラインに流れてくる羨ましい山行写真の数々を眺める日々が続いています。

このまま山に登らないのもどうかと思い、重い腰をあげて日帰り登山にでかけることにしました。(日帰り登山はバタバタして落ち着かないのであまり好きではないのです)

選んだ山は谷川岳。

谷川岳はロープウェイで標高を稼ぐことができ、登山初心者でも歩きやすい山として知られていますが、ロープウェイでサクッと登ってしまっては面白くないので、往路は日本三大急登の西黒尾根を使い、復路はロープウェイで下山するという計画を立てました。

電車を乗り継ぎ谷川岳ロープウェイへ

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自宅から上野東京ラインで大宮まで移動し、そこから上越新幹線に乗り換えて群馬県の上毛高原駅で下車。

上毛高原駅からは谷川岳ロープウェイ行のバスに乗り換えます。

新幹線を下車した登山者たちはバスの座席確保のために、みな足早にバス乗り場へ向かいます。僕もその流れに乗って先へ進みますが、目の前の登山者が自動改札に引っ掛かり、隣の列に並んだ人たちにどんどん追い抜かれてしまいました。

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そして座れるかどうか微妙な状況に・・・

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・・・なりましたが何とか座ることができました。

その後バスは水上駅前に到着しますが、すでに満車状態のためバス停に待っていた方々は乗車することができず次のバスを待つことになったようです。(もしかしたら臨時のバスが出たかも)

参考:関越交通株式会社 | 群馬県 | 渋川市 | 観光バス | 高速バス | 路線バス | タクシー

谷川岳ロープウェイから西黒尾根登山口へ

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午前9時前くらいに谷川岳ロープウェイに到着。

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トイレと登山届の提出を済ませ、西黒尾根の登山口まで歩いて移動します。

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舗装された道路を少し歩いた先に登山口があります。

西黒尾根から谷川岳山頂へ

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時刻は9時半前。

登山開始です。

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序盤はごくごく普通の樹林帯の登山道が続きます。

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急登といっても序盤は割と余裕だな・・・と思っていたら結構デカめのアブだかブヨだかハチだか分かりませんが、僕の顔スレスレに重く低い羽音を唸らせて何度も飛んできてペースを乱されました。

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樹林帯を抜けたところでバックパックを下して休憩しました。

ここから先は岩場や鎖場の多い稜線歩きに切り替わります。

空は出発した時よりも青空の面積が少なくなってきていましたが、事前に天気予報を見て山頂到着時の展望は諦めていたので想定の範囲内。

険しい岩場が続く稜線へ

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休憩後は全身を使って標高を上げていく楽しい時間帯。

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こういう場所は嫌いではありません。

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しかし照り付ける太陽と序盤での体力消耗が響き、ラクダの背あたりで一気にペースダウン・・・。

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雲に覆われた見えない山頂を目指して歩いては立ち止まりを繰り返してじわじわと先へ進みます。

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ここまで来るまでの間に結構な人数の登山者に追い抜かれてしまいましたが、登山は競争ではないので自分のペースでじっくりハイクアップしていきます。

前常念登ってる時や奥穂行く時の吊り尾根の時もこんな感じだったなあ・・・。

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険しい登山道の周辺には様々な植物が綺麗に花を咲かせていました。

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もう少し体力が残っていて心に余裕があれば、こういう美しい花たちに目を向けることができたのですが・・・。

谷川岳肩の小屋に到着

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当初の予定では谷川岳山頂のトマの耳とオキの耳に登り、その後に小屋で休憩して下山する予定でしたが、途中で持ってきた水をすべて飲み干してしまい、さらに完全なガス欠状態になってしまったのでピークハントの前に小屋で休憩することにしました。

道中は水を飲みつつ行動食を食べて自分なりに補給していたつもりでしたが、それだけでは足りなかったようです。

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小屋の外は大勢の登山者で賑わっていましたが中は割と空いていました。

空いている席に座ってすぐさまコーラを購入。

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消耗しきった体に流し込むコーラは格別でした。

コーラのおかげでガス欠状態になっていた体がみるみる回復して・・・とはいかず復活するまでに追加のコーラと休憩時間40分を要しました。

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だいぶ気分が良くなってきたのでペットボトルのアクエリアスを購入し、谷川岳山頂に向かうことにします。

谷川岳山頂へ

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山頂方面は完全に雲の中。

時折雲とガスの切れ間から青空が見えたりもしましたがつかの間でした。

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とりあえず登頂!

谷川岳は山頂が二つある双耳峰(そうじほう)で、小屋からすぐの山頂が「トマの耳」でそこからさらに10分ほど歩いたところに「オキの耳」があります。

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地図に記載されているコースタイムではトマの耳からオキの耳まで10分とのことですが、ここから見たオキの耳は10分で行ける距離には見えませんでした・・・。

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オキの耳に向かう途中でトマの耳を振り返ってパシャリ。

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オキの耳に到着!

晴れ間の出た一瞬を捉えた1枚。

西黒尾根にノックダウンされて肩の小屋で死んでいる段階では山頂はちょっと無理かも・・・と思っていましたが何とか元気に登頂することができました。

天神尾根から下山

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無事にピークハントを達成したあとは下山するのみ。

帰りは予定通り天神尾根を歩いてロープウェイ乗り場まで移動します。

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だいぶ下ってきたところで「ドーン!」という雷の音が聞こえてきて空を見てみると巨大な積乱雲が・・・。

僕が下山している最中にあの雲がここまでやってくるとは思えませんでしたが、念のため最後の力を振り絞って少しペースを上げました。

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谷川岳方面は・・・晴れてますね・・・。

僕が山頂に居た頃はあんなにガスっていたのに。

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ロープウェイ乗り場に到着しました。

もう歩かなくていい・・・自動販売機で再びコーラを買ってロープウェイの中でじっくり飲みました。

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ロープウェイを降りてバスの時刻を見に行ったらバスが出発寸前だったため慌てて乗車。上毛高原駅まで移動して帰りの新幹線の切符を買おうとしますが、指定席はすでに満席でした。

新幹線の時刻まで時間に余裕があったのでトイレで身支度を整えて、登山の序盤以降まったく口にしていなかった固形物を食べることにします。

みなかみツェルトで久しぶりの食事

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牛肉のやわらか煮ライス:648円

撮影した写真の適当さに今すぐに食べたい僕の感情が現れています。

じっくり煮込まれたゴロっと大きな牛肉とデミグラスソースが美味しかったです。

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月夜野クラフトビール ピルスナー:756円

こちらは月夜野クラフトビール。空腹にビール飲んで大丈夫かな?と思いましたが要らぬ心配でした。

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美味しいご飯とビールで完全に復活しました。

食後は駅のホームの自由席の車両が停まる列に並び、到着したMAXたにがわの2階席に駆け込み滑り込みで空席をゲット。東京駅からの東京上野ラインも座席を確保することができ、身体を休めながら帰ることができました。

 

なかなかハードな日帰り登山になりましたが良い経験になりました。

今回の登山で西黒尾根を制覇したので、日本三大急登で登っていないのは南アルプスの黒戸尾根のみとなりました。(北アルプスのブナ立尾根は過去に2回登りました)年内に登れるか分かりませんが、チャンスがあれば挑戦してみたいと思います。

2019.8.7 追記

YouTubeに今回の登山の動画を公開しました。