2020年6月25日に発売されたタムロンの便利ズーム「28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD (Model A071)」を購入してしばらく経ったので、登山用途で利用してきて感じたことなどを簡単にまとめてみたいと思います。
- 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD (Model A071)を購入した理由
- 実際に登山で使ってみて感じたこと
- SEL24105Gと比較してどうか?
- 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD (Model A071)の作例
28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD (Model A071)を購入した理由
僕がタムロンの28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD(以下 A071)を購入した理由は、焦点距離の幅が広く登山の行動中の撮影に便利だなと思ったからです。
この手の便利ズームはSONYから24-240mm(SEL24240)が発売されており、A071よりも幅広い焦点距離をカバーしています。しかし、タムロンのレンズは軽量で最短撮影距離が短く、テレ端でのf値が2.8と明るいため、SEL24240よりも登山用途に向いているのではないかと判断して購入を決めました。
実際に登山で使ってみて感じたこと
A071は7月末の白馬岳登山から使い始めました。
登山スタートから稜線上に出るまでは基本的にこのレンズを使い、景色の開けたところまで来たところで同社の広角レンズ17-28mm F/2.8 Di III RXD (Model A046)に交換するといった具合です。
イマイチに感じた点
購入当初はEVFの合焦マークが出ているのにピントが合っていないケースが結構あって、写真を撮りながらイラっとする場面が結構ありましたが、ファームウェアアップデートをしてからは気にならなくなりました。
あとは絞らないと周辺の描写が若干甘くなるくらいでしょうか…。
SONYのレンズには付いているAF/MF切替スイッチがタムロンのレンズに付いていないのはもう慣れましたw
気に入っている点
イマイチな点を除くすべてです。軽量で描写もまずまず、寄って良し離れて良しのオールラウンダーだと思います。
写真を作品として撮る方には物足りないかもしれませんが、登山の記録を写真や動画で綺麗に残したい僕にとっては必要十分なレンズです。
SEL24105Gと比較してどうか?
僕は撮影した写真を等倍表示して、綺麗に解像しているかを見るのが好きなんですが、SEL24105Gで撮った写真をLightroomで初めて見た時は「綺麗に撮れるレンズだなー」と感動したものです。
そんなSEL24105Gと比べてModel A071はどうかと言うと、僕個人的な感想ではSEL24105Gのほうが上だと思いました。ただModel A071も十分満足のいく解像感なので、今後はこちらのレンズをメインに使っていくことになりそうです。
SEL24105Gも非常に気に入っているレンズではありますが、これまでよりも出動回数が減りそうなので、マップカメラに買取に出すことになりそうです。非常に人気のレンズで市場にたくさん出回っていると思うので、また使いたくなったら買い直せばいいかなと…。
28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD (Model A071)の作例
…というわけでA071を使って撮影した写真を紹介していきたいと思います。
登山初投入は7月下旬の白馬岳登山でした。
この時は霧雨が降ったりガスったりしていたので、視線は足元に向きがちでした。
空はどんよりしていましたが、足元のお花畑は見頃を迎えていました。
テレ端が28mmと若干物足りなさはありますが、天気が微妙な登山の時は周囲の目についたものをクローズアップして撮るケースが増えるので、望遠端200mmはとても便利に感じました。
白馬岳から下山した翌日の夜に自宅を出発して向かった表銀座。
燕山荘に到着するまでは微妙な天気でしたが、稜線に出たら景色が開けました。
…と、ここまで登って来てしまうとA071の出番はありません。あまり写真が撮れないままA046にバトンタッチの運びとなりました。
大天荘のテント場で到着して一息入れたところでレンズを交換して撮影しましたが、撮影した枚数はA046のほうが圧倒的に多かったです。
そして奥穂高岳・前穂高岳登山。
上高地バスターミナルを出発して岳沢経由で穂高岳山荘まで歩きます。
白馬岳登山と表銀座縦走ではあまり出番がありませんでしたが、この日は出発してから前穂高岳の山頂までの区間で大活躍。
この日の重太郎新道は風が強く雲が目まぐるしく動き回っていて、一瞬たりとも同じ写真が撮れないような空模様でした。
すでに森林限界を超えていたので、どのタイミングで広角レンズに交換するか迷いながら歩いていました。
でも広角レンズに交換しなくてもそれなりに撮れるものですね。
等倍表示してみたら岩の質感もとても綺麗に撮れていました。
前穂高岳の山頂に到着したところで広角レンズにバトンタッチ。
その後の出番は翌朝にザイテングラート経由で涸沢小屋まで下ってきたところから。
うん、やはり良いレンズだと思います。
僕は気に入りました。
登山全体の行動時間のなかで山頂や稜線上にいる時間はそれほど多くはないと思うので、A071のようなよく写る便利ズームは重宝しますね。
ブログに載せている写真は横幅2,000ピクセル程度なので、この記事では伝わらないかもしれませんが、細かい所まで綺麗に撮れています。
徳沢のソフトクリーム。
便利ズームでありながら寄って撮れるのも魅力のひとつです。
秋以降は紅葉の季節になるので、離れた場所に綺麗な葉っぱを見つけた時も、200mmの望遠端が役立ちそうです。
購入当初は「このレンズがあれば登山の道中でライチョウに出会っても焦点距離不足に泣くことはなくなるぞ」と意気込んでいましたが、残念ながら今シーズンは1度しかライチョウに出会えていません。(しかも出会ったのは雨でカメラをバックパックに収納していた時…)
そんなわけで登山用に導入したタムロンのA071。
非常に気に入ったので、当面の間はこのレンズとA046のタムロン2本体制で山に登りたいと思います。
前穂高岳・奥穂高岳登山では動画撮影にも活躍してくれたので、動画のほうも是非ご覧になってみてください。(作例で紹介した写真と似たようなカットはA071を使っている可能性が高いです)