10月31日~11月1日で黒部ダムから下ノ廊下を通って黒部峡谷鉄道の欅平駅まで歩いたテント泊の装備と僕のパッキング方法などについて書いてみたいと思います。
今回はバックパックとサコッシュに水600ml×2を合わせて約12kgでした。
一般的な登山用品店には販売していないマニアックな装備品が多いので参考になるか分かりませんが興味のある方はご覧ください。
※使用している各ギアの写真は別の登山の際に撮影したものです
- バックパック : 603g
- サコッシュ : 45g
- テント : 984g
- 寝具・防寒具 : 1,697g
- クッカー・カトラリー等 : 375g
- 雨具 : 350g
- その他 : 1,077g
- 撮影機材 : 3,056g
- ウェア・シューズ
- 登山道具の合計重量は確認できた範囲で「8,187g」
- パッキング方法
バックパック : 603g
- 山と道 ONE 55L : 603g
今回の下ノ廊下は1泊2日のテント泊なので、もう少し小さいサイズのバックパックでも良かったのですが、試してみたいことがあったのでこれを選びました。
試してみたかったことというのは、バックパック背面部に入っているカーボンフレームを取り除いて、山と道のマットを筒状にしてフレーム代わりにするというもの。
UL系バックパックではよくある手法ですが、あえてONEでやることにした理由は、山と道のマットを外付けせずにバックパック内に入れたかったからです。エアーマットは重くて設営と撤収が面倒なので…。
そんなわけでバックパックはカーボンフレームを抜いた山と道 ONEです。
サコッシュ : 45g
- WANDERLUST EQUIPMENT カンパラパック : 45g
サコッシュはWANDERLUST EQUIPMENTのカンパラパックです。
体にフィットする形状をしているので行動中は邪魔になりませんし、容量も大きいので行動食や紙の地図や熊スプレーや日焼け止め、GoProや替えのバッテリーなどを入れています。
夜行バスに乗るときは、ワイヤレスイヤホンやUSB充電用のコンセントなどを入れてバスの中に持ち込むようにしています。
テント : 984g
- ヘリテイジ クロスオーバードーム2G : 630g
- オクトス アンダーグランドシート : 130g
- SOL エマージェンシーシート : 70g
- SEA TO SUMMIT グラウンドコントロールライトテントペグ : 7g × 8本 = 56g
- ヘリテイジ 張り綱 : 28g
- ドライサック RawLowMountainWorks StrageSack Small : 70g
テントは今年購入したヘリテイジのクロスオーバードームを持って行きました。
初投入の剱沢キャンプ場で爆風に何度も煽られてポールを通すスリーブに何か所も穴が開いてしまい既にボロボロですが、ポール込みで630gという驚異的な軽さでコンパクトに収まるので非常に気に入っています。(テント泊登山が落ち着いたら修理に出す予定)
上記テント類をRawLowMountainWorksのStrageSack Smallに入れています。
すべて乾いていれば綺麗に収まりますが、テントが水を含んでしまった場合は大型のジップロックに入れてバックパックの隙間に押し込みます。
寝具・防寒具 : 1,697g
- シュラフ WESTERN MOUNTAINEERING Nanolite58 : 310g
- シュラフブースト用 SOL エスケイプライトヴィヴィ : 156g
- マット 山と道 UL Pad 15 S+ : 113g
- 枕 EXPED AirPillow UL : 45g
- SEA TO SUMMIT eVac ドライサック 35L : 112g
夏用シュラフとして購入したWESTERN MOUNTAINEERINGのNanolite58が思いのほかバフバフで暖かいので、エスケープヴィヴィを被せて何度くらいまで行けるか(単体だとカタログスペックで3度まで)試したいのですが、9月下旬の剱沢キャンプ場は暖かく、10月初旬の穂高岳山荘も暖かく、今回こそはと期待していた10月末の阿曽原温泉小屋のテント場も暖かく、これで余裕という結果に…。
次は12月の雲取山あたりで試してみたいと思っています。
ちなみにエスケープヴィヴィはシングルウォールテントの結露でシュラフを濡らさないためのカバー兼、シュラフの限界温度を高めるためのブースト用として携行しています。
- モンベル ライトアルパイン ダウンパーカ : 382g
- OMM SuperSonic スモック : 185g
- NANGA ポータブルダウンパンツ : 217g
- EXPED Down Sock : 130g
- extremities Primaloft Touch Glove : 47g
テント場ではこれらを全部着込みます。
OMMのSuperSonic スモックはアクティブインサレーションなので、朝の寒い時間帯はこれを着たまま行動する場合もあります。(今回はテント場オンリーでした)
クッカー・カトラリー等 : 375g
- クッカー EVERNEW チタンウルトラライトクッカー2 : 115g
- バーナー SOTO アミカス : 81g
- コップ Wildo FOLD-A CUP : 25g
- 水筒 CNOC Vesica 1L : 60g
- テーブル Cascade Wild 折りたたみテーブル : 60g
- ドライサック RIDGE MOUNTAIN GEAR Case L : 34g
今回は袋麺を食べようと思っていたのでクッカーは麺が入る大きさのものを選びました。また、前室のないクロスオーバードームを持って行くので、もし雨が降っても室内で火が使えるようにガスバーナーを選びました。
テント場で水を汲む用のボトルはプラティパスから「CNOC Vesica 1L」に切り替えました。水を入れると自立するのと、洗ってすぐに乾くところが気に入っています。
水筒とテーブルはバックパックの適当なところに突っ込みますが、クッカー類と食料はRIDGE MOUNTAIN GEAR Case Lに入れます。
雨具 : 350g
- モンベル バーサライトジャケット : 134g
- モンベル バーサライトパンツ : 93g
- モンベル U.L.トレッキングアンブレラ : 123g
毎回出番が来ないことを願ってやまない道具、それがレインウェアです。モンベルのバーサライトは軽量でペラペラなので、上下ともに畳んでジップロックに入れています。
その他 : 1,077g
- エマージェンシーキット : 220g
- dretec 温度計 : 30g
- モンベル O.D.トイレキット : 38g
- CARRY THE SUN ソーラーランタン : 57g
- アイオン 超吸水クロス : 59g
- ヘッドライト Ledlenser MH5 : 94g
- ヘッドライト PETZL BINDI 黒 : 35g
- ヘルメット GRIVEL Salamander 2.0 : 352g
- サンダル BIRKENSTOCK HONOLULU : 160g
- もってこタオル : 32g
温度計はテント内の環境を把握したいので携行するようにしています。
あとはクロスオーバードームの結露を拭き取るための吸水クロスや、予備のヘッドライト、今回は温泉に入るのでテント場で履くサンダルと体を拭くタオルを持って行きました。
撮影機材 : 3,056g
これが無ければ登山は楽勝なんですが「山でのひと時を色々な形で記録する」というのが登山での楽しみのひとつでもありますので、山行によって持って行くアイテムは変わりますが、撮るという行為自体をやめるつもりはありません。
ミラーレス一眼関連
- Sony α7RIII : 732g
- Sony バッテリー : 83g
- Sony リモコン : 38g
- HAKUBA レンズペン : 18g
- TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD : 575g
- Ulanzi MT-20 : 332g
- Leofoto LH-25 : 86g
- Leofoto LR-50 : 131g
- Peak Design Capture : 70g
- Anker モバイルバッテリーセット : 291g
- モンベル プロテクションアクアペル : 101g
今回は峡谷をずっと歩く旅だったので、ミラーレス一眼に関しては広角レンズは持たずに便利ズーム1本だけにしました。
そして本格的な三脚は邪魔になると思い、Ulanziの小型のカーボン三脚にLeofotoのクイックリリースクランプを魔合体させたものを持って行きました。
GoPro関連
- GoPro HERO 10 本体 : 153g
- GoPro HERO 10 バッテリー : 40g × 4本 = 160g
- GoPro HERO用社外充電器 : 30g
- GoPro バイトマウント : 46g
歩行中の動画を撮るには外せないアイテムです。
口にくわえて撮ることができるバイトマウントを取り付けて、手持ちで撮ったり、ヘルメットにマウントしたりして撮ったりしました。
もう何世代か前から言われていることですが、暗所性能をもう少し何とかしてほしいですよね…。
スマホ
- スマートフォン Google Pixel 6 Pro : 210g
これを撮影機材と呼ぶべきかは微妙な気がしますし、重量に含めるべきものなのか迷うところではありますが、ブログの記事内にもYouTubeの動画内にもPixel 6 Proで撮影したものを採用しているので…。
ウェア・シューズ
- ベースレイヤー① ファイントラック ドライレイヤーウォーム : 96g
- ベースレイヤー② Arc'teryx Remige Hoody : 165g
- パンツ THE NORTH FACE Alpine Light Pant K : 380g
- シェル ARC'TERYX Gamma SL Hoody : 310g
- キャップ RIDGE MOUNTAIN GEAR Basic Cap (Mustard) : 39g
- シューズ La Sportiva TX4 : 約365g × 2
行動中のウェアとシューズですが、上はファイントラックのドライレイヤーウォームにアークテリクスのレミージフーディ、下はノースのアルパインライトパンツ、シューズはスポルティバのTX4でした。
これらは身に着けているので荷物の重量には含めていません。(ARC'TERYX Gamma SL Hoodyは暑くなったら脱いでバックパックに収納します +310g)
1日目の朝はレミージフーディの上にガンマSLフーディを着てしばらく歩きました。ベースレイヤーの上にシェルを羽織るだけでは足りない場合は、アクティブインサレーションのOMM SuperSonic スモックをシェルの下に着ます。
登山道具の合計重量は確認できた範囲で「8,187g」
掲載した登山道具を合計すると8,187gになります。
これに食料と水が加わるわけですが、水を1,200ml・食料を600gくらいと想定しても9,959gとなるので、バックパックにあと2kgほどの何かが入っていたはずですが、今となってはよく分かりません。
分かっているのは小さな小物類でもチリツモで1~2kgはあっという間に増えてしまうということです。
次からは出発前の段階でリストアップして計測しておきたいと思います。あとギアリストの更新も…。
パッキング方法
以下は家を出る際のパッキングで、行動中はミラーレス一眼・シェル・ヘルメットなどをバックパックから出して使っています。
スリーピングマットをバックパックのフレーム代わりにする
カーボンフレームを抜いた山と道ONEの中にスリーピングマットを筒状に丸めて入れます。そしてそこにSEA TO SUMMIT eVac ドライサック(35リットル)を入れて、中にシュラフ・ダウンジャケット・ダウンパンツ・ダウンシューズ・エスケープヴィを押し込みます。
ドライサックをバックパックの底まで押し込んで、ドライサックが満タンになるまで他の道具(クッカー・食材・小物類)を押し込んでいきます。
満タンになる最後にテント類を入れたRawLowMountainWorks StrageSack Smallを入れます。僕はテント場に着いたらまずテントを設営するので、テント類はバックパックの上部に来るようにしています。(バケツ型の1気室なので底に入れると取り出すために中身を全部出さなければならなくなるので…)
テントポールもバックパック内部に収納
ドライサックの空気を抜いて締めたところで、スリーピングマットとドライサックの隙間にテントポールや折り畳み傘やテーブルなどを挿し込みます。
カメラにはヘルメットを被せてバスの中での衝撃を防止
続いてドライサックの上にカメラを入れたモンベル プロテクションアクアペルを入れて、その上にヘルメットを被せます。(バスのトランク内での衝撃防止)
最後にシェルとアクティブインサレーションをヘルメットの上に乗せてバックパックを締めて本体内部へのパッキングは完了となります。
小物類はポケット・サコッシュに
レインウェアや膝サポーターなど素早く取り出したいものは大型ポケットに、トイレットペーパーやトイレセット・サコッシュに入りきらない行動食などはバックパック上部のジッパー付きポケットに収納します。
サコッシュにはGoPro、予備バッテリー、日焼け止め、紙の地図、行動食、ヘッドライトなどを入れました。
以上、参考になるか分かりませんが下ノ廊下に持って行った道具類とパッキング方法をざっくり紹介してみました。
下ノ廊下を歩いた際の記事や動画は以下をご覧ください。